ジェレミー・ソーハン

スパーズを解雇「自問自答を繰り返す日々は辛かった」

ジェレミー・ソーハンはNBA4年目のシーズン途中にスパーズを解雇された。2022年の1巡目9位指名選手を解雇する決断は、スパーズの急成長ぶりを示している。ソーハンは大型フォワードとして攻守に様々な仕事ができるものの、各ポジションで個性的なタレントが成長するスパーズで、その進化に取り残される形となっていた。

このタイミングでの解雇は「契約延長に値しない」と通告されたに等しく、ソーハンがショックを受けるのも無理はない。それでも、今シーズン限りの契約でニックスに加わったことで、精神的に立ち直ろうとしている。

「率直に言って厳しい経験だった。NBAに入る前も含めて、これまで出場機会がないことなんて一度も経験したことがなかった。『どうしてこんなことに?』と自問自答を繰り返す日々は辛かった」とソーハンはローテーションから外れたここ数カ月を振り返る。

「だけど、僕はバスケが盛んとは言えないイギリスの出身だ。簡単に行かないことは分かっていたし、『どうして?』と考えてしまうけど、自分にコントロールできることに集中すべきだと気付いていた。常にベストを尽くし、人のアドバイスを聞き、自分の心身の成長に向き合うこと。スパーズにいた期間を通して、僕はプロとして準備を怠らなかった。チャンスは巡って来なかったけど、それはもう過去のこと。ニックスが僕の価値を認めてくれたことに感謝しているし、ここで新しいスタートを切り、自分の力をあらためて証明したいと思っている」

解雇された後、いくつかのチームからオファーがあった。その中からニックスを選んだのは、フロントやコーチの会話だとソーハンは言う。ヘッドコーチのマイク・ブラウンは「詳しいところまでは話せないが、サイズのあるフォワードが今はOG(アヌノビー)しかおらず、1番から5番まで守れるディフェンスの万能性、スタッツに表れない彼のエネルギーに魅かれていることを伝えた」と明かす。

トム・シボドーからブラウンへの指揮官交代により、ニックスはセカンドユニットの重要性が高まった。ミケル・ブリッジズ、ジョシュ・ハート、アヌノビーのバックアップとして、またカール・アンソニー・タウンズとミッチェル・ロビンソンの負担を減らすスモールラインナップのセンターとしての起用もあるかもしれない。

「あのサイズでリバウンドへの嗅覚、トランジションでの推進力がある。スパーズではポイントガードも経験した。フィジカルが強くてハードワークできる。まだ何ができるか、チームにどう組み合わせるか見てみる必要はあるが、今のところ練習ではすごく良くやっている」とブラウンは言う。

ソーハンも「基本的にはパワーフォワードだけど、コーチとも話した通り、何でも少しずつこなせるのが僕の強みだ。コートに立つためなら、コーチに求められることを何でもやる。そして常に100%の力を出しきるつもりだ」と、自分の多彩さをニックスのために生かすつもりだ。

「シーズン途中の加入だから、どんなチャンスでもつかみ取らなければならない。ニックスを選んだのは、才能ある選手が揃った層の厚いチームで、ベテランたちの姿を見て自分の成長に繋げたいと思ったからだ。もちろん、学ぶだけじゃなく活躍もしたい。僕は自分の価値を信じているし、チームに貢献する自信はある」

現地2月19日のピストンズ戦で、ソーハンはニックスでのデビューを飾った。試合には敗れたが、ローテーション外に置かれていた立場から10分のプレータイムを得て、彼らしいハッスルする姿を見せた。