クリスタプス・ポルジンギス

指揮官カー「彼のためにピンダウンの戦術を組み込む」

トレードデッドラインのウォリアーズは、ジョナサン・クミンガとバディ・ヒールドを放出し、クリスタプス・ポルジンギスを獲得した。噂されていたヤニス・アデトクンボ獲得は実現しなかったが、余剰戦力となっていたクミンガを手放し、センターを補強する現実的な動きを取った。

ジミー・バトラーが長期戦線離脱となった穴は埋められておらず、ここまで29勝26敗のチームをV字回復させるには不十分だろうが、優勝は望めなくともプレーオフでの健闘を目指すだけの戦力は整ったと言える。

かつて『ユニコーン』と騒がれたポルジンギスは30歳になり、ケガの連続で思うようなキャリアを築けずにいるが、セルティックスではサイズと万能性、特に3ポイントシュートを生かして優勝に貢献した。その一方でコンスタントに試合に出場できないのが弱点だ。

昨シーズンから起立性頻脈症候群に悩まされ、オフに完治したはずだったが移籍先のホークスで再発。不意に動悸が激しくなり、ひどい時には動けなくなる厄介な病気で、11月下旬に症状が再発して以降は断続的に5試合にしか出場できていない。

それでもヘッドコーチのスティーブ・カーは「健康状態を確認した上で獲得を決めた。オールスターブレイク明けからの復帰が現実的だ。ただ、最初はプレータイムを制限することになる」と語る。

懸念要素を抱えての再スタートとなるが、ポルジンギス自身はあくまでポジティブで「48分間フル出場するつもりだよ」と冗談を言った。「もちろんチーム側の判断次第だけど、僕は最初から全力でプレーするつもりだ」

「トレードは全く予想していなかったので驚いた。それでもこれまでのトレードと同じようにワクワクしたよ。特に行き先がウォリアーズだと知って興奮したし、アル・ホーフォードとまた一緒にやれるのも楽しみだ。このチームには良い基盤があるから、エキサイティングな挑戦になる」とポルジンギスは言う。

ウォリアーズに合流した彼は、スムーズな実戦復帰のためにオールスター休暇を返上して練習に励んでいる。「今のところすべては順調だ。このチームのメディカルスタッフはとても優秀で、最高レベルの環境にあると感じている。それは僕のメンタル面にもプラスに働く」

ポルジンギスはもはや『ユニコーン』ではないし、ウォリアーズは優勝候補ではない。それでも両者の相性は良さそうだ。指揮官カーが強調するのは、ウォリアーズのペース&スペースのスタイルにポルジンギスの持ち味がフィットすること。「彼はただ3ポイントシュートが打てるだけじゃない。ピック&ポップからのシュートリリースの速さは驚異的だ。普通のビッグマンはシュートを打てると言っても動きは鈍い。だが彼は動けるし、動きながらシュートを打つ。彼のためにピンダウンの戦術を組み込めば面白いことが起きるよ」

ポルジンギス自身はあくまで自然体でチームに貢献しようとしている。「何事も無理にやるのは良くない。年齢を重ねれば重ねるほど、そう思うようになった。若い頃はスタッツにこだわったけど、今はリズムに乗ってプレーし、最高のチームメートであろうと努めれば結果は自然についてくると思っている。無理にこじ開けようとはしない。試合の流れやリズムに身を任せるよ」