ケビン・ハーターはシューターが必要なピストンズへ
2022年の1巡目5位で指名されたジェイデン・アイビーは、1年先輩のケイド・カニングハムと組んでピストンズのバックコートを10年間支えられるタレントと見られていた。再建期のチームで1年目から先発を任され、メインで才能を発揮するカニングハムと連携する役回りで順調な成長を見せていた。しかし、3年目の昨シーズン途中にアクシデントが起こる。試合中に相手選手と衝突し、左足腓骨骨折の重傷を負ったのだ。
衝突した相手のコール・アンソニーが泣き出すほどの苛烈なケガで、ピストンズの指揮官J.B.ビッカースタッフは「彼はこのチームの中心だ。早く戻って来てほしい」と悲痛な面持ちで語った。
今シーズン開幕前には膝を手術することになり、やや出遅れて復帰を果たしたものの、彼はもうピストンズの中心ではなかった。ケガはリムに向かう伸びやかなスピードを彼から奪っただけでなく、プレーオフに進出した昨シーズン後半のプレー機会を奪い、彼をチームの急成長から切り離した。
再建期を脱してこれから優勝を狙う立場となったピストンズは、オールスター初選出を果たしたばかりのジェイデン・デューレンのような「チームの中心」のためにサラリーを整理する必要があり、契約更新を控えるアイビーの放出を決断した。23歳のアイビーは再建のタイムラインに合うブルズに送られ、ジョシュ・ギディーとの新たなコンビで出直しを図る。
このトレードにはティンバーウルブズも関与しており、ブルズはウルブズからベテランガードのマイク・コンリーも獲得した。ブルズからはシューターのケビン・ハーター、数日前にキングスからトレードされたばかりのダリオ・シャリッチがピストンズへ移籍する。
コンリーは2022-23シーズン途中にジャズからウルブズに移籍。若くアグレッシブなチームに知性をもたらす司令塔として存在感を見せたが、38歳で迎えた今シーズンは衰えが顕著に出てしまい、ウルブズは今年の1070万ドル(約17億円)のサラリー削減に動いた。
ハーターはキャリア8年目のシューターで、今シーズンは3ポイントシュート成功率31.4%と低調だが、キングスでの2022-23シーズンには40.2%を記録している。27歳の彼は1年前にキングスからブルズに移ったが、再建のタイムラインに合っておらず、シューターを必要とするピストンズに移籍した。
アイビーもハーターも契約最終年。今シーズン前半は不振に見舞われているが、今後のキャリアを切り開くためにも新天地ですぐに結果を出すことが求められる。
