菊地広人

ロイブルHC「菊地はトップクォリティーのディフェンダーです」

1月24日、オールスターブレイク明けの初戦で、レバンガ北海道はアウェーでの宇都宮ブレックス戦に95-77で快勝した。この結果を受け、東地区は北海道、宇都宮、千葉ジェッツが24勝7敗で並んだが、当該クラブ間で対戦したすべてのゲームにおいて勝率が高いクラブが優先されることで、地区1位に浮上した。

北海道は出だしから守備で激しいプレッシャーをかけ、宇都宮の武器である長距離砲を抑えると、堅守からのトランジションによるイージーシュートで得点を重ね8点リードで前半を終える。後半に入ると、D.J・ニュービルの爆発を許し一時2桁あったリードを第3クォーター中盤にひっくり返されてしまう。

だが、ここで北海道は菊地広人が値千金の連続3ポイントシュートを決めて、悪い流れを断ち切ることに成功。その後は、水曜日に東アジアスーパーリーグを終えたばかりでコンディションが厳しくガス欠となった宇都宮に対し、プレー強度で上回った北海道が、第4クォーターを26-11と圧倒した。

北海道のトーステン・ロイブルヘッドコーチは、「我々のような若いチームは、バイウィーク明けでしっかり自分たちのリズムでプレーできるかは心配なところもありました。正直に言って、このような素晴らしい内容のプレーは期待していなかったです。とてもハッピーです」と、良い意味で想定以上のパフォーマンスを見せてくれた選手を称えた。

そして大きな勝因の1つとして、年末年始の戦いで課題となっていたベンチメンバーのステップアップを挙げ、中でも14得点4リバウンド1スティール1ブロックと攻守で活躍した菊地について聞くと、「彼のパフォーマンスは、非常に良かったです。オフェンスだけではなくてディフェンスも素晴らしく、特にニュービル選手へのマークを頑張ってくれました」と称え、特にディフェンス面での厚い信頼を語る。

「彼はブルドックのように相手にくらいつき、フルコートでプレッシャーをかけることができます。練習では(富永)啓生に対して、同じように守っています。ニュービル選手に対して、サイズの面では完璧なマッチアップではないですけど、彼に任せようと決めました。彼は素晴らしいシューターですけど、それ以上にトップクォリティーのディフェンダーです」

ニュービルはこの試合で29得点を挙げており、このスタッツだけだと菊地は抑えることができなかったように見える。だが、16分14秒のプレータイムで菊地の得失点がプラス18だったことは、菊地の出ている時間帯においてニュービールが思うように得点できていなかったことの何よりの証明だ。

菊地広人

「どんどんステップアップして、役割を増やしていくことにやりがい」

本日のヒーローである菊地は、「普段からディフェンスが僕の仕事という風にコーチからも言われていますし、自分もそう思っている中でニュービル選手とマッチアップするという役割を与えられました。全体的には良かったと思いますが、やられたところもあったので満足はできていないです」と振り返る。

リーグ随一の点取り屋であるニュービルを苦しめた菊地のディフェンスだが、指揮官も言及した富永との普段の練習が成長の大きな助けになっている。「それは間違いなくあると思います」と菊地は言う。「練習でどんなにこっちがハードについていても、その上からボコボコに決められていつも煽られています(笑)。そうなったらオフェンスでやり返すとか、次は絶対に止めてやるといった感じで練習から激しくできています。富永選手は日本人選手のトップスコアラーだと思うので、彼と普段から練習できている経験は生きています」

最後に点差がついた展開も影響しているが、北海道は9人が10分以上にわたってプレーしたように、ロイブルが目指すのは文字通りの全員バスケだ。「日本では一般的ではないかもしれないですけど、私たちは12名のローテーションで戦うことを目指しています。2分、3分で頻繁に交代することで、高い強度を維持していく。それが今日はうまく機能しました」

このスタイルを行うことで、ベンチメンバーも継続したチャンスを与えられるとモチベーションが上がる。菊地は「役割を全員に与えてくれるコーチです。また、役割はシーズンが進むにつれて、どんどん変化していくとも話されています。その中で自分がどんどんステップアップして、役割を増やしていくところにやりがいもあります」と語る。

その中でディフェンスに加え、3ポイントシュート5本中4本成功を決めた今日のように、オフェンスでの貢献度も高めたいと意欲を見せる。「セカンドユニットはどちらかというとディフェンシブなメンバーが多いです。そこでオフェンスが停滞した時間帯に、自分が得点面でもステップアップして引っ張っていけるようになっていきたいです」

今の北海道は、富永、ジャリル・オカフォー、ドワイト・ラモスらが注目されがちだが、強さを支えているのは総合力であることをあらためて示した今日の勝利であり、菊地の活躍だった。