
『ディフェンス職人』が得点とアシストでも急成長
ホークスはトレイ・ヤングを放出し、ヤングコアとともに新たなスタートを切った。その象徴となるのは4年目のダイソン・ダニエルズであり、5年目のジェイレン・ジョンソンだ。現地1月9日にはナゲッツと対戦。ケガ人続出の相手に運動量とディフェンス強度の高さで優位に立ち、後半に相手の巻き返しに遭うも、最終クォーターを36-12と圧倒。110-87の完勝を収めた。
ジョンソンはゲームハイの29得点を挙げ、ダニエルズは17得点11リバウンド10アシストでキャリア初のトリプル・ダブルを記録した。ダニエルズは「せっかくの記録だから、後からリバウンドを1つ減らされるようなスタッツの修正がなければいいんだけど(笑)」とうれしそうに語った。
「ここまで長い道のりだったけど、達成できて良かった。でもチームの勝利が何よりうれしいよ。僕たちが苦戦してきた第4クォーターに素晴らしいパフォーマンスを見せられた。第3クォーターの苦戦から立ち直って勝てたことで、次に繋がると思う」
ロッカールームに戻ると仲間たちから水をかけられ、初のトリプル・ダブルを祝福された。「ウォーターシャワーは初めての経験だった。予想してなかったから驚いたけど、最高の気分だったよ」と彼は言う。
指揮官クイン・スナイダーは、ダニエルズを「穴のないプレーヤーで、試合のあらゆる局面に顔を出す。特にガードでありながらリバウンドに絡む姿勢がチームにとっては重要だ」と評価する。「シュートには波があるもので、今日はあまり良くなかったが、それでもコートに立っているだけで存在感があるし、ゲームの流れを読む力を攻守両面で発揮している。彼が引っ張ることで、他の選手たちもディフェンスにプライドを持ってプレーしているんだ」
これまではディフェンス専任の選手として評価されていたダニエルズは、ここに来て得点でもプレーメークでもチームを引っ張るようになった。オフに猛特訓したというフローターでリムを攻めた際のプレーの幅が広がった。
「フローターは僕の得意なシュートになった。正直に言うとジャンプシュートの確率は悪すぎて恥ずかしいけど、こればかりは良くなると信じて練習するしかない。でも、フローターは打てる位置にさえ行ければ自信を持って打てるから、チャンスがあれば常に狙っていきたい」
今シーズンのダニエルズはペイントアタックを大幅に増やしている。「ペイントに切り込めば相手ディフェンスは収縮せざるを得ない。そうすれば外で待つ味方にフリーのシュートチャンスが生まれる。逆にペイントを攻められないと守る側は楽だし、タフショットを打たされる。コーチからはいつも、ペイントを攻めろ、速攻で仕掛けろ、両足で着地して判断しろと言われている。だからミスを恐れず、コンタクトにもひるまずに攻めて、両足でしっかり踏み込んで周りのカッティングに合わせる。それで僕らのオフェンスは強力なものになる」
そしてダニエルズは、トレイを放出するトレードについて「彼は長らくこのチームを引っ張る存在だった。新天地での彼の成功を祈るよ」と語るも、すでに意識はこの先へと向いていた。
「今ここにいるメンバーでどう戦うかに集中するよ。ボールをコントロールし、ゴールにアタックできる選手は他にもたくさんいる。CJ・マッカラムとコーリー・キスパートも優れた選手だから、彼らと一緒に残りのシーズンを戦うのが楽しみだ」
ダニエルズはペリカンズ時代にマッカラムと2シーズン一緒だった。ただ、ホークスでの関係性は以前とは少し違ったものになる。ダニエルズはいたずらっぽい笑みとともにこう語った。「CJがかなりのワイン通だって知っているかい? 当時の僕はまだ未成年だったから一緒に飲めなかったけど、彼が合流する日にはロッカールームに1本差し入れてもらうよ(笑)」