
選手、ヘッドコーチの両方でチームをファイナルに導く
マーベリックスが、ジェイソン・キッドと複数年のヘッドコーチ契約延長に合意したと発表した。ニコ・ハリソンゼネラルマネージャーは、リリースで次のようにキッドへの厚い信頼を強調する。
「J-Kiddのバスケットボールの経歴はリーグ随一です。彼はあらゆる局面において、マーベリックスを率いるのにふさわしい人物であることを証明してきました。彼は才能ある選手を育成してきたリーグ有数の実績があります。そして選手と信頼関係を築き、彼らの最高のパフォーマンスを引き出す能力を備えています」
52歳のキッドは現役時代、抜群のパスセンスを備えたNBA史上に残る万能ポイントガードとして活躍。19シーズンの現役生活の中で、マーベリックスにはルーキーイヤーからの2シーズン半、晩年の4シーズン半に渡って在籍。37歳だった2011年には主力としてNBA制覇を達成している。
2012-13シーズンに現役引退するとすぐに指導者へと転身。ネッツとバックスでのヘッドコーチ、レイカーズでのアシスタントコーチを経て、2021-22シーズンからマーベリックスの指揮官を務めている。2023-24シーズンには、ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングを中心としたチームでファイナル進出。セルティックスに敗れたものの、ポイントガードとヘッドコーチの両方で同一チームをファイナルに導く偉業を達成している。これまでヘッドコーチとしての成績は昨シーズンまでで通算362勝339敗、プレーオフは31勝33敗の戦績となっている。
ちなみに2011年のファイナル制覇以降、マーベリックスはずっとプレーオフファーストラウンドを突破できなかった。しかし、キッドが2021年に指揮官に就任すると、初年度でいきなりカンファレンスファイナルへと駒を進めている。2010年代以降、マーベリックスの栄光には欠かせない存在となっているキッドの長期政権を支持することで、新たなタイトル獲得に期待を寄せている。