フレッド・バンブリート

若手の内面的な成長を引き出すリーダーが戦線離脱

ロケッツのフレッド・バンブリートがオフシーズンのトレーニング中に前十字靭帯断裂の大ケガを負ったと『ESPN』が報じた。

バンブリートは31歳、キャリア10年目を迎えようとしているポイントガード。デビューから7シーズンをラプターズで過ごし、2018-19シーズンのNBA優勝に貢献。2年前のオフにロケッツに移籍すると、その経験とリーダーシップで若いチームを引っ張った

指揮官イメイ・ユドカはベテランに対して「チームの救世主になる必要はない。チームを向上させる若手の内面的な成長を引き出してほしい」と期待を語ったが、まさにその言葉通りのパフォーマンスで、ロケッツを再建期から抜け出させて優勝争いのできるチームへと引き上げた

今オフにはケビン・デュラントの加入があり、戦力はさらに強化されたが、バンブリートが『チームとして団結し、タフに賢く戦う』スタイルの根幹を担うことに変わりはなかった。昨シーズンはチーム3位の14.1得点、チームトップの5.6アシストを記録。そのスタッツ以上にバンブリートの存在感は大きく、今オフにロケッツは2年5000万ドル(約75億円)で契約を延長した。しかし、前十字靭帯断裂となれば長期戦線離脱は免れない。

22歳のアメン・トンプソンと21歳のリード・シェパードがバンブリートの穴を埋めることになるが、数字には表れないリーダーシップや影響力まで若い彼らが補うのは難しい。チームの始動を前に、ロケッツは非常に難しい問題を抱えることになってしまった。