6年ぶりとなる決勝トーナメントでの勝利

中国・雄安で開催された『FIBA3×3 U23ワールドカップ2025』は、9月21日に決勝トーナメントの全日程が終了。女子日本代表は4位で大会を終了した。予選プールを4連勝で勝ち抜けた日本は準々決勝でポーランドに17-11で勝利。続く準決勝ではオランダに18-20で敗れて3位決定戦へ回った。銅メダルを懸けたスペイン戦も最後まで力を振り絞って戦ったが、12-18で敗れた。

準々決勝のポーランドとの試合は日本らしいスクリーンプレーを多用したオフェンスを展開。カッティングから得点を決めると、近藤京の2ポイントシュートで優勢に立つ。日本はその後もカッティングから良いシチュエーションを作っていくが、イージーショットを連続でミスし、試合を難しくしてしまう。しかし花島百香がドライブ、2ポイントシュートと牽引すると、ポーランドの2ポイントシュート攻勢も抑え17-11で勝利した。

続く準決勝は平均身長182.3cmと日本よりも高さがあるオランダとの対戦。日本は高さに苦戦し、これまでのように内外のバランスの良いオフェンスを構築できない。それでも日本は前の試合でファウルが多かったオランダ相手にフィジカルに戦ってファウルを誘っていく。そのままフリースローを得られる7つ目までファウルを重ねさせようとするが、オランダもアジャストして不用意なファウルをせず。日本は試合中盤で奪われた0-5のランが響き、リズムをつかめないまま18-20で惜しくも敗れた。

この日3試合目となり体力的にも厳しさが増したスペイン戦は、身長190cmのスペインのビッグマンに18点の失点のうち13点を奪われた。田中平和が身体をぶつけてインサイドへの侵入を阻もうとするが、それを上回る力でゴール下を支配され得点を許してしまう。オフェンスでも疲れの影響が出始め、ショットクロックぎりぎりでのシュートが多くなり攻撃の糸口をつかめない。伊波美空の2ポイントシュートなどが終盤に決まり始めたものの追いつくことができず、タイムアップとなった。

最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、それでも日本はFIBAユース・ランキング1位の中国、同5位のイタリアなどを破り全勝でグループフェーズを突破。2019年以来となる準々決勝の壁を突破して過去3番目の成績を収め、大きな成長を見せた。選手たちは所属チームに戻り、主戦場となるWリーグでこの経験を活かしていく。