ドレイモンド・グリーン

「全然良くなかったのに、勝つチャンスがあった」

ドレイモンド・グリーンは、敵地でのNBAファイナル第1戦に敗れた後も冷静だった。

プレーオフでの自己最多となる32得点でラプターズを勝利に導いたパスカル・シアカムについて、グリーンは「自分が彼を第1クォーターからリズムに乗せてしまった。責任は自分にある」とコメント。その一方で、「次の試合からは、必ず今日よりも良い形で対応する」と、第2戦からの挽回を誓った。

試合後の会見では、チームのコンディションに関する質問もあった。トレイルブレイザーズとのカンファレンス・ファイナルを無傷のスウィープで勝ち上がったウォリアーズと、バックスとのシリーズを第6戦の末に勝ち上がったラプターズとでは、試合勘に差があったとしても不思議ではない。グリーンもそれを認め、「9日か10日くらいのオフを挟んだから、試合序盤は厳しかった」と話している。

「それに、相手との対戦経験も少なかったからね。彼らと今シーズン初めて対戦した時には、ステフ(カリー)か自分がプレーしなかったし、2度目の対戦ではカワイ(レナード)が欠場した。事実上、今回が初めての対戦のようなもの。感覚も掴めたし、試合映像もある。どの部分でもっと良いプレーができるかは分かっているから。全然良くなかったのに、勝つチャンスがあった。そこは良かったと思う。負けたけれど、得たものもある。次の試合では、必ず良くなるから」

デマーカス・カズンズは第1戦に間に合ったが、ケビン・デュラントの復帰時期はまだ決まっていない。デュラント欠場の影響についても聞かれたグリーンだったが、この質問にも冷静に答えた。

「第一に、今日は17回もターンオーバーを記録してしまった。相手は、自分たちのターンオーバーから17点も取った。今日のポイントの一つは、相手のトランジションを封じることだった。これだけターンオーバーが多いと、相手にトランジションからやられてしまう。たしかに、ケビンがいたらボールを預けられる。でも、今日の問題はチームのオフェンスではなかったと思う。ターンオーバー以外に問題があったと考える必要もない。あらゆる面での改善が必要だけれど、特に守備の改善が必要。それは全て自分から始まること。必ず良くなる」

グリーンの受け答えからは、余裕が感じられた。第2戦までは、2日の猶予がある。第1戦で試合勘を取り戻した王者にとっては、チームを立て直すのに十分過ぎる時間だ。