終始日本のペースでフィリピン相手に圧勝
3人制バスケットボール『3×3』のアジアカップでは、今日から男女の日本代表が登場。女子日本代表は伊集南(デンソーアイリス)、篠崎澪(富士通レッドウェーブ)、西岡里紗(三菱電機コアラーズ)、宮下希保(アイシン・エィ・ダブリュ ウィングス)と、Wリーグでプレーしている4人で今大会に挑んだ。
FIBAランキング7位の日本に対し、初戦の相手となるフィリピンは31位と格下になるが、今大会で予備予選を勝ち抜いたチーム。開始早々、宮下によるインサイドでの厳しいディフェンスで、相手に何もさせず12秒を守り抜く。堅守で流れをつかんだ日本は、相手の高いドリブルを見逃さない伊集がスティールに成功。そのままドライブで相手を引きつけて右コーナーでフリーになった西岡を使う。シュートは決まらなかったが、ディフェンスから思い切りの良いアタック、スペーシング、パスワークと、日本代表の質の高さを見せ付ける一連のプレーだった。
篠崎も攻守に渡り活躍をし、ゴール下で相手のシュートをブロックし簡単には得点を決めさせない。篠崎がブロックしたボールがルーズボールになるが、宮下が必死に食らいついて奪い取る。その後も篠崎が2ポイントシュートを決めると、相手がオフェンスに切り替えるために出したパスを、篠崎がすぐさまカットして再び日本ボールに。5人制と比べコートが小さい分、ミスは失点に直結する。相手のミスをアグレッシブなプレーで誘う意味でも日本のプレーは機能していた。こうして試合開始から4分間、日本代表はフィリピンに得点を与えない。
篠崎と伊集は果敢なアタックを繰り返し、そこから的確な判断でパスを繋ぐことで終始ゲームをコントロールした。チーム最多の8得点7リバウンドと活躍した篠崎に引っ張られ、日本は20-8で初戦を勝利した。
第1戦のティップオフから約4時間30分後、FIBAランキング23位のスリランカを相手に第2戦が行われた。こちらは互いに得点を重ねるハイテンポの展開に。伊集の2ポイントシュートで先制するが、スリランカもすぐさま決め返す。それでも宮下が連続で2ポイントシュートを決め、日本は快調に得点を重ねていった。
相手の裏をかいた伊集からの速いパスに合わせた宮下がそのままシュートに持ち込むと、ダイナミックなプレーに会場は歓声に包まれた。このシュートは外れて12秒バイオレーションとなったが、これを機に日本代表の勢いが増す。
スリランカが狙う2ポイントシュートを簡単には打たせないハードなディフェンスから流れを呼び込み、残り時間3分で伊集の決めた2ポイントシュートでマッチポイントに。ここからスリランカも粘りを見せ、飛ばし続けた日本が疲れからシュート精度を落としたこともあり、最後の1点をなかなか奪えなかったが、ディフェンスの激しさは落ちなかった。残り時間約2分、最後は伊集が2ポイントシュートを沈め、22-11で見事2連勝を飾った。
日本代表は2連勝でプールCの首位通過を決めた。クォーターファイナルは26日、ニュージーランドを相手に行われる。