ジョシュ・オコーギー

レイカーズ戦で大きく出遅れるも、最後まで食らい付く

現地1月27日、ホームにレイカーズを迎えたホーネッツは、出だしからエンジン全開のアンソニー・デイビスに第1クォーターだけで21得点を奪われ、19-39といきなり20点差を付けられた。しかも、第2クォーター途中にエースのラメロ・ボールが足首を痛めてプレーを続けられなくなり、この時点でホーネッツの負けは避けられないように見えた。

結果として敗れたのだが、ここからのホーネッツの戦いぶりはシーズンベストとも呼べるものだった。ラメロが担っていたプレーメークをマイルズ・ブリッジズが引き継ぎ、ピック&ロールのハンドラーもスクリーナーも自在にこなす多彩さを見せ、スタメンもベンチから出る選手も全員がハッスルを貫いてレイカーズを押し返した。

点差を次第に詰め、第4クォーターには何度も1ポゼッション差に迫った。一度も追い付けず、逆にマックス・クリスティの4点プレーやデイビスのゴール下での力強いプレーで何度も突き放されたが、決してあきらめずに全力のチャレンジを続けた。

最終スコアは107-112。楽勝の展開だったはずが、レブロン・ジェームズとデイビスが揃って試合終了のブザーが鳴るまでコートにいたことが、レイカーズにとって厄介な展開だったことを示している。

ホーネッツを率いるチャールズ・リーは、この粘り強いマインドを「ガッツとプライド、団結力。そのすべては我々が時間をかけて築き上げてきたものだ」と語る。結果が出なければ自信は生まれないが、1月に5勝を挙げたことでホーネッツの選手たちは自分たちの戦いぶりに胸を張れるようになった。

それを強力に後押しする存在となっているのがジョシュ・オコーギーだ。ニック・リチャーズとのトレードでサンズから加入したオコーギーは、これがホーネッツで5試合目の出場。ベンチスタートではあるが持ち前のハッスルで攻守に奮闘し、レイカーズ相手に19得点4スティールを記録した。

ホーネッツに加わった時点で、オコーギーはハードワークを貫く自分のスタイルを「ハードにプレーするのは僕にとっては当たり前のこと。常に全力を出し、試合の流れを変えるきっかけを作ることで勝利に貢献したい」と語る。

ティンバーウルブズとサンズに所属し、西カンファレンスで6シーズン半を過ごした彼は、「東カンファレンスのチームはそれほど見ていないから、ホーネッツについて知っていることはそう多くない」と語ったが、彼はナイジェリア生まれだが幼い頃にアメリカに移住し、アトランタ郊外で育った。シャーロットまでは350kmほどしか離れておらず、馴染みのある街ではなくても、気候や人々の気質は理解している。

「マイルズはドラフト同期だし、グラント(ウィリアムズ)とは高校でチームメートだった。ブランドン(ミラー)はずっと友達だし、他にも何人かの選手と面識がある」と彼が言うように、加入早々からチームに馴染んでいる。そしてNBAでまだ2つのチームしか経験していなくても「コーチもチームメートも入れ替わりが激しく、多くのスタイルを経験してきた。どんなオフェンスもディフェンスも、僕が経験していないものはほとんどない」と豪語する。

今回はラメロが足首を痛めて戦線離脱したが、ホーネッツはとにかくケガの多さに苦しめられている。それだけに、オコーギーの経験と多彩さは大きな助けになるはずだし、彼もその部分でチームに貢献する自信を持っている。

マイルズ・ブリッジズはオコーギーについて「僕は高校時代から何度もあいつと対戦してきたけど、あの頃から厄介なディフェンダーだった。味方になればディフェンスのトーンをすごく高いところにセットして、みんなを引き上げてくれる頼もしいヤツだよ」と、彼の加入を歓迎している。