ドレイモンド・グリーン

写真=Getty Images

減量により、シュート精度は向上

ウォリアーズのドレイモンド・グリーンにとって、スリーピート(3連覇)達成、そしてシーズンオフの延長契約締結に向け、今シーズンは大事な時期でもある。

ところが、シーズン序盤はケガに悩まされ、昨年11月にはケビン・デュラントと試合中に衝突してチームから出場停止処分を科されるなど、どこか歯車が噛み合わない状態が続いた。それでもウォリアーズはカンファレンス首位争いを続け、オールスターブレークに突入。球宴も終わり、いよいよレギュラーシーズン後半を迎えたある時、GMのボブ・マイヤーズは、グリーンにある要求をした。クリッパーズとのファーストラウンド第3戦後、グリーン本人がこの時のやり取りを『The Athletic』に明かした。

「ドレイモンド、君が聞きたくないような話かもしれないが、言わせてくれ。優勝するには、君にコンディションを上げてもらう必要がある」と言ったマイヤーズのリクエストに、グリーンは即応えた。彼は3月6日から食事を見直し、筋力を落とさずに身体を絞り始め、現在までに約11kgの減量に成功したという。

この効果はパフォーマンスにも現れ、オールスターブレーク前と比べてフィールドゴール成功率と3ポイントシュート成功率は上がり、本人も身体が軽くなったことを実感。ペースも上がり、フィニッシュの精度も上がった。デマーカス・カズンズが大腿四頭筋の断裂により長期離脱となったことも重なり、スモールボールラインナップ時にはセンターのポジションを務めるグリーンの存在は、今後より重要になる。

これまでなら批判を受けても結果で能力を証明してきたグリーンだが、今シーズンはつま先とひざのケガの影響もあり、少し勝手が違うシーズンを送っている。母親からも、最も大事なプレーオフ期間中は、デュラントとの口論で受けた出場停止、それから延長契約について考えるべきではないと諭されたというが、コンディションが上がらなかった時期に受けた批判に関しては今も頭の中に残っているようで、こう語っている。

「批判は大歓迎。俺が29歳で終わったなんて言う連中は、頭が悪い。これからは、何が本当に重要かを証明する時期だから」

ウォリアーズとグリーンにとって、終わり良ければすべて良しのシーズンになるかどうか、今後のパフォーマンスに注目したい。