デニ・アブディヤ

若きスター候補が集う新天地で真価を発揮できるか

ウィザーズからトレイルブレイザーズにトレードされたデニ・アブディヤが、トレードの報を受けたときのことについて口を開いた。

イスラエル出身のアブディヤは、2020年のNBAドラフト1巡全体9位指名でウィザーズに加入したフォワード。2023-24シーズンは75試合に出場し、平均30.1分、14.7得点、7.2リバウンド、3.8アシストという好スタッツを挙げていた。

しかし現地時間6月27日、ウィザーズがアブディヤ、トレイルブレイザーズがマルコム・ブログドンと複数のドラフト指名権を条件とするトレードで合意したと『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキーが報道。7月6日にウィザーズから、ブログドン、2029年のドラフト1巡目指名権、2028年と2030年のドラフト2巡目指名権、ピッツバーグ大のカールトン・キャリントンのドラフト指名権とアブディヤのトレードが正式発表された。

アブディヤはトレードを知ったときについて次のように説明した。「トレードのことは寝ているときに知った。代理人から父に電話があって、父が僕を起こしたんだ。彼は『おい、携帯を見たほうがいいぞ』って感じだった。それからトレードのことをすべて把握したんだ」。そして新天地について「ポートランドは再建中の若いチームだが、ハングリー精神があり、才能がある。我々には明るい未来がある」とコメントした。

アブディヤのいうとおり、昨シーズン21勝61敗でウェスタン・カンファレンス最下位に終わったトレイルブレイザーズは、21歳のシェイドン・シャープ、共に20歳のドノバン・クリンガン、スクート・ヘンダーソンという若きスター候補たちを主軸とした再建のシーズンを目論んでいる。32歳のブログドンを放出し、23歳のアブディヤを獲得した理由も大いに納得できる。

地元メディアの記者たちは今回のトレードが、2022-23シーズン最優秀シックスマン賞を受賞したブログドンとの契約破棄、そしていくつかのドラフト指名権放棄に見合うものなのかと疑問を呈している。『The Oregonia』のアーロン・フェントレスとクレイグ・バーンバックは、彼らのポッドキャスト『Blazer Focused』で「昨夏、ドリュー・ホリデーとの取引の一環でブログドンを獲得したときに望んだ結果ではない」という意見を示している。

このトレードが成功か、否か。それはシーズンが始まってから明らかになるだろう。