写真=Getty Images

「どれほど大切かを忘れてしまうことがあるかもしれない」

キャバリアーズのレブロン・ジェームズは先日、チームメートのリチャード・ジェファーソン、チャニング・フライ、キャバリアーズのリポーターのアリー・クリフトンが司会を務めるポッドキャスト番組に出演したジェームズは、映画『ライオンキング』や、人気テレビドラマシリーズ『ベルエアのフレッシュ・プリンス』を見て涙を流していると明かした。

レブロンは「どのエピソードを見ても泣いているよ」と告白。「自分が母子家庭で育ち、幼い頃に一度も父親に会ったことがないというバックグラウンドも影響しているかもしれない」

だが、コートに立てば涙もろい性格は封印。『NBA史上最高の選手』を目標にしてダイナミックなプレーを続けている。もちろん、スター選手になった今も満足することなく、試合で最大限のパフォーマンスを発揮するための準備は怠らない。

引退までに誰もなし得たことがない位置にまでたどりつこうとしているレブロンの追い込みようは、見方によっては『異常』とも表現できる。本人もトップを目指す考えが強すぎるがあまり、あらかじめ妻に謝罪したエピソードも披露している。

「自分はトップに立つためのプロセスに夢中で、没頭しすぎるんだ。冗談みたいな話だけれど、この間は妻に謝罪したよ。妻からしたら突然のことに驚いて、『何を謝っているの?』と言うから、俺はこう答えたんだ。『史上最高の選手になるという険しい道を進む上で、君が自分にとってどれほど大事な存在かを忘れてしまった時もあった。これから先も、君や子供たち、周りの存在がどれほど大切かを忘れてしまうことがあるかもしれない』とね」

NBA史上唯一の通算2万7000得点、7000リバウンド、7000アシスト以上というスタッツを含め、数多くの『史上初』、『史上唯一』の数字を残し、自他ともに認める『現役最強』の称号を手にしているジェームズだが、アスリートとしての最大の武器は『努力する才能』だろう。

富と名声を手に入れ、そしてクリーブランドにタイトルをもたらすという夢も実現させた今も、これだけの気概に満ち、邁進し続けているのだ。