「人間性の部分でもチームメートに影響を与えられるようになりたい」
――大ベテランと呼ばれるキャリアとなった今、チームへの関わり方について20代の頃と全く同じですか。それとも変化はありますか
大学を卒業したばかりの若い頃は、もっとうまくなって代表でプレーしたい、代表で中心選手になりたいと、ざっくりに言うと自分の成長にフォーカスして、より良い選手になることでチームに貢献できればという考えでした。それが秋田に加入する時、自分の中で変化がありました。もちろん1人の選手として成長していきたい気持ちは変わらないですが、年齢を重ねるにつれて選手としての深み、人間性の部分でもチームメートに影響を与えられるようになりたい。秋田では、そういうところの大切さも気づかせてもらうことができました。これまで、なんだかんだといろいろな経験をさせてもらってきました。それは本当にありがたいことで、なかなかできない経験も積み重ねてきたと思っています。だからこそ、周りに伝えていけることはある。自分なりにできることはやっぱりしていかないといけない。そういう立ち位置にいると思っています。
――自身の役割をどのように考えていますか。勝ち方を知る百戦錬磨のベテランとして、リーダーシップを求められていると思いますが。
まずはコートでしっかりとしたパフォーマンスを見せたいです。そして、自分の経験を若い選手たちに伝えていき、みんなと一緒になってチームを良くしていきたい。(リーダーシップの取り方について)元々、所属していた選手たちがどんなバスケットをしていたのかを理解した上で、自分がどうアジャストしていけるか、まずはそこが大事になっていきます。これまでの経験を経て感じたことを行動、言葉で示していく。ただ、僕の意見が100%正しいことはないです。チームとしてのやり方を作っていく中で、1つのスパイス、参考材料になればいいくらいに思っています。
「すべてが最初からうまくはいかない中、我慢することが重要になってくる」
――古川選手をはじめ、複数の経験豊富な選手たちが加わった今の京都の戦力をどのように見ていますか。
一人ひとりが持っているスキルは高く、タレント力はあります。ただ、各選手の力を足し算にしていくことは簡単ではないです。メンバーを大きく変えた中で、チームを一つにしていく過程において、タフな状況もあると思います。そこを乗り越えて、チームがまとまることができれば、間違いなく大きな力を発揮できる。それは非常に楽しみです。昨シーズンの成績は、下から4番目でした。だから、今シーズンも下の順位ではないかと見られている部分はあると思いますけど、そこは「見てろよ!」っていう感じです。やれる力は絶対にあると思います。
――チームの持っている力をしっかりと発揮して、勝ちに繋げていくための鍵はどんなところですか。
やはり当たり前のことをしっかり遂行することです。バスケットの基礎だけでなく、まずはお互いにしっかりとコミュニケーションを取って、共通認識を持つ。みんなが納得して、同じイメージを描いてプレーするための準備が大切です。そしてすべてが最初からうまくはいかない中、この表現が適切なのかはわからないですが、我慢することが重要になってきます。壁に直面した時、そこからうまく学んで大きくジャンプするための我慢をして、次に繋げていけるようになりたいです。
――最後、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
新しいチームとなりますが、引き続き自分らしさを発揮していきたいです。そして京都ファンの皆さんに、新しいバスケットを見てもらえるように頑張ります。また、勝つことは大事ですが、勝敗以外の部分で、自分たちのバスケットから熱いものを感じてもらえたらうれしいですし、この気持ちを伝えられるプレーをしていきたいです。
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