「時間はかかるけれど、絶対に復帰できる」
3月25日のネッツ戦で左足の開放骨折という重傷を負ったトレイルブレイザーズのユスフ・ヌルキッチ。手術は無事に成功したものの、復帰までには気の遠くなるような長いリハビリの日々が待っている。
ヌルキッチには、NBA全体がエールを送っている。その中でも、近年大ケガからの復帰を果たしたサンダーのポール・ジョージ、セルティックスのゴードン・ヘイワードからのエールは、特に心強いはずだ。
2014年の夏に行われたアメリカ代表のエキシビションマッチで、右足の腓骨と脛骨を開放骨折する重傷を負ったジョージは、翌年の春に復帰した。感覚を取り戻すのに数年かかったと後に明かしたジョージは、ヌルキッチの負傷について「誰にも起こってもらいたくはないもの」とコメント。そして「ヌルキッチの回復を願っている。辛いし、大変なことだけれど、僕も乗り越えられたんだ。彼のベストな日々は、これから」と、メッセージを送った。
ヘイワードは、昨シーズンの開幕戦で左足首の脱臼と脛骨骨折という深刻なケガを経験。今シーズン中にも何度か恐怖と戦っていることを告白するなど、復帰1年目の苦悩を抱えている。そのヘイワードも、3月26日のキャバリアーズ戦前に、ヌルキッチにエールを送った。
「長い道のりになるけれど、彼なら乗り越えられるさ。自分のケースで、復帰が可能と思ってもらえたらうれしい。時間はかかるけれど、絶対に復帰できる。回復を手助けしてくれる現代のテクノロジーに感謝だね」
選手生命にかかわるようなケガになり得たにもかかわらず、ヌルキッチは、病院に搬送された後もチームのことを考えていた。ブレイザーズのリポーターによれば、ダブルオーバータイムの末に148-144でネッツに勝った試合後、デイミアン・リラードら複数のチームメートとGMのニール・オルシェイが見舞いに来た時、ヌルキッチはベッドで横になったまま「少なくともチームが勝てて良かった」と、伝えたという。
年内の復帰は難しいかもしれないが、『経験者』であるジョージとヘイワードからのアドバイスは、ヌルキッチの力になるだろう。彼が再びコートに立つ姿が1日も早く見られることを、願うばかりだ。