ガーション・ヤブセレ

「僕にチャンスを与えてくれた唯一のチームだった」

ガーション・ヤブセレはパリオリンピックでの活躍により再評価を勝ち取った。かつてNBAで2シーズンを過ごすも、Gリーグが主戦場でチャンスを得られず。それでもパリオリンピックで、フランス代表を銀メダルへと導く活躍を見せると、NBAへの再挑戦へ強い意欲を表明。1年210万ドル(約3億円)のベテラン最低保証額ではあるが、セブンティシクサーズからのオファーを勝ち取った。

先週にヤブセレはフィラデルフィアに到着し、すぐさまチームの練習施設でシーズンに向けた準備をスタートさせた。そしてメディアに対しても、チャンスを得て奮い立つ今の気持ちを語っている。

「シクサーズを選んだ理由も何も、僕にチャンスを与えてくれた唯一のチームだった。すべてが僕にとって良い方向に進んでいると感じるし、こうしてチームに加わることに興奮しているよ」

それでもオファーを受け取った時には、シクサーズ在籍経験のある2人の友人、ニコラス・バトゥームとティモテイ・ルワウ・キャバロにアドバイスを求めたという。「ティモテイは僕が前にNBAにいた時期にシクサーズにいた。彼にはフィラデルフィアの街について教えてもらったよ。ニコラスからもシクサーズ入りを勧められた。ニック・ナースの下でプレーする意味、ここの街や人々のすべてが、僕にとって素晴らしいものだと教えてくれた」

ここ3年間はスペインのレアル・マドリーでプレーしており、良いキャリアを築いていた。NBA復帰は彼にとって環境な快適を捨て、お金まで失うことを意味したが、「NBAで2度目のチャンスを得られる選手はそう多くない。チャンスが訪れたら躊躇しちゃダメだ。NBAでプレーすることで自分を高めたい」と、迷いなく答えた。

シクサーズのパワーフォワードでは、長らくチームを支えたトバイアス・ハリスが退団。新たなロスターではケイレブ・マーティンの先発が予想され、ヤブセレは若いKJ・マーティンとリッキー・カウンシル四世とともに序列を争うことになる。

「キャリアのこの場面で贅沢を言うつもりはないよ」とヤブセレは言う。「それが何であれ、僕はチャンスを求めていた。そのチャンスがここにあるんだ」