秋田と横浜、因縁のライバルが14位を巡って争う
レギュラーシーズンも残すところ13試合。各地区の順位争い、チャンピオンシップ進出を巡る戦いとともに、残留争いも白熱している。B1では地区を問わず全体順位で下から4チームが残留プレーオフへと回る。15位と18位、16位と17位のチームが1回戦を行い、負ければ降格。勝ったチームも2回戦に進み、ここで勝てば残留が決まるが、負ければ入れ替え戦に回る。クラブライセンス交付状況によりこの部分は流動的だが、現時点ではどのクラブも『ボトム4』を脱することで残留プレーオフを回避することが目的となる。
12位 大阪(18勝29敗)
13位 三遠(18勝29敗)
14位 秋田(15勝32敗)
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15位 横浜(14勝33敗)
16位 滋賀(11勝36敗)
17位 福岡(11勝36敗)
18位 北海道(10勝37敗)
12位と13位には三遠ネオフェニックスと大阪エヴェッサが18勝29敗で並ぶ。『ボトム4』までは4ゲーム差。セーフティリードとは言い難いが、なかなか勝ち星が伸びない残留争いで4ゲーム差は大きなアドバンテージと言える。
現状、残留プレーオフ回避となる14位を争うのは秋田ノーザンハピネッツと横浜ビー・コルセアーズ。秋田は1ゲームのアドバンテージを持っているが、残りのスケジュールが厳しい。今月の残る5試合は千葉、栃木、A東京と優勝候補ばかり。4月の8試合も半分が千葉と栃木を相手にしなければならず、1ゲーム差はあってないようなもの。秋田としてはB2の昨シーズンから一貫して続けてきたペップ・クラロスのスタイル、全員一丸のハードワークにさらに磨きを掛けることで、優勝候補から勝利をもぎ取って横浜を上回りたいところだ。
一方の横浜は個の力で上回る。今シーズンはかなりの若返りを図ったが、ベテランの力は健在。それを象徴するのが32歳のスコアラー川村卓也だ。Bリーグ1年目の残留プレーオフで川村が示した大一番での勝負強さは、秋田ブースターにとっては忘れられないもの。秋田と横浜の直接対決がもう残っていないのは残念だが、因縁の両チームは再び残留を懸けて争うことになる。
残留プレーオフ回避へ奮起する滋賀、福岡、北海道
滋賀レイクスターズ、ライジングゼファーフクオカ、レバンガ北海道は1ゲームの間にひしめき合う。ここでの順位はあまり関係なく、まだ13試合を残す現状で狙うは14位秋田に追い付き、追い越すことだ。
実績では滋賀が優位。Bリーグになってからの過去2シーズン、滋賀はレギュラーシーズン終盤になると底力を発揮して強烈な巻き返しを見せ、残留プレーオフ回避に成功している。今シーズンも3月に入って秋田に連勝、さらには西地区首位の琉球からも金星を挙げて3連勝で最下位を脱出した。大黒柱ガニ・ラワル、若きエースの高橋耕陽、キャプテンシーを発揮する狩野祐介、特別指定ながら先発ポイントガードに定着した中村功平、ベンチからそれをサポートするベテランの伊藤大司とタレントは豊富。残るスケジュールも比較的楽、特に秋田と比べればその差は明らかで、大きな巻き返しを成し遂げるだけのポテンシャルは秘めている。
今シーズンがB1初挑戦の福岡は、開幕直後に指揮官交代があり、攻守が噛み合わず苦しみながらもこのラインに踏み留まっている。3月に加入したマーカス・ブレイクリーが5試合連続で得点とリバウンドで2桁を記録するダブル・ダブルの活躍で、個で切り崩せるタレントが入ったことで噛み合わなかったオフェンスが劇的に進化。立て直しのきっかけをようやくつかんだ今、今月残る5試合はすべてホームゲームで、ここで一気に流れをつかみたい。
レバンガ北海道は単独最下位。松島良豪がケガで離脱して以降は9連敗と振るわない。残りのスケジュールも13試合中10試合がチャンピオンシップ圏内のチームと極めて状況は厳しい。優勝を狙う強豪相手に目の前の1勝を取りに行くマインドを保つこと。まずはそこからの戦いとなる。
すべてのチームがここまで思うような結果を出せていないだけに難しい戦いとなるが、最終的には残留プレーオフで勝ち残ればいい。どこかのタイミングでそう割り切り、チーム力を高めてピークをそこに持っていく工夫も求められる。
来週からは3周連続で水曜ナイトゲームが組まれている。平日開催がない今週をどのように活用するかは、どのチームにおいても重要なこと。今週末のゲームでその成果を見せてもらいたい。
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