U22の大倉颯太は日本代表入りを意識「その気持ちがないとここでやる意味がない」

2019/03/20
プレーヤー
8905

大倉颯太

文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

世代No.1のプレーヤーとしてウインターカップで主役を演じた大倉颯太は、昨年の春に北陸学院から東海大へと進んだ。1年生から先発に定着し、インカレ制覇に貢献。『ビッグファミリー』である東海大で周囲のサポートに恵まれたことを本人は強調するが、大学になってレベルが上がっても難なく順応し、上級生を差し置いてコートに立つ重圧にも負けず結果を出した。大学バスケで主役を演じたのだから、U22日本代表に名を連ねるのも当然のこと。「以前から一緒にやっている年代なので、違和感はないです。僕にとっては代表と言えばこのチームなので」と話す大倉に、この先のキャリアをどう考えているかを語ってもらった。

「自分もそこに食い込むという意識はいつもあります」

──大学1年目のシーズンをインカレ優勝で締めくくった後は、どのように過ごしていましたか?

チームではボールハンドリング、ゴール下の個人スキルの部分にフォーカスして練習していました。また試合がない時期なのでフィジカルトレーニングも重い負荷で回数をこなして、体重も結構増えました。短い時間でいかに自分を追い込むかを意識して、ドリブル、パス、シュートを午前中に、午後からはチームとしてフォーメーションの落とし込みをやって。シューティングしたり、覚えたスキルを使って1on1をしたり、そこはずっと決まったサイクルでやっていました。

──ちなみに、日本代表のワールドカップ予選Window6は見ていましたか?

もちろんです。歴史的な一戦だし、勝ってほしいという気持ちで見ていました。ところどころで「自分だったらこうする」みたいな発想もしますが、基本はファン目線ですね。特にライブで見ている時は普通に楽しんで見ています。2回目に見る時にはプレーヤーとして自分に置き換えることがメインになることもあります。イラン戦は2回見ました。

──U22日本代表はアンダーカテゴリーでは一番上、つまりその上にはA代表しかありません。このU22でブレイクした選手はA代表に行く、という意識は持っていますか?

その気持ちがないとここでやる意味がないと思っています。A代表が今は頑張っていますが、自分もそこに食い込むという意識はいつもあります。このU22代表では佐古賢一さんにもらったアドバイスをどうやってパフォーマンスに出すのか、それがA代表に上がるプロセスとして大事だと思っています。課題はまだたくさんあって、言い出したらキリがないんですけど、今はボールをいかに早くプッシュできるか、もう一つはコート上で声を出してチームを引っ張ることです。

大倉颯太

「細かい部分に日々フォーカスして修正していく」

──大学でルーキーシーズンに活躍してタイトルも取って、「このレベルでできる」という自信は得られましたか? それともまだまだ課題が先に来ますか?

結構難しいところなんですけど、コーチたちの目線は世界に向いているので、大学で自分が通用したとしても「まだまだ」です。去年の夏にこのチームでアジアパシフィックに参加したんですが、周りの選手がすごくて自分との差を痛感させられました。タフさが違って、隙あらば仕掛けてくるのが印象的でした。そこでアジアのレベルを知れたのはすごい経験でした。

東海大でも学生コーチから「ここを直せ」、「ここも直せ」と言われ続けていますし、日頃から自分の足りないところ、悪いところに目を向けています。今は大きな目標を立てていなくて、細かい部分に日々フォーカスして修正していく、指摘されたことをアジャストして乗り越えていくことで、僕もチームも良くなると考えています。

──「ここを直せ」と言われるのは、具体的にはどのような内容ですか?

例えばインカレの時にやったのは、ピック&ロールを使ってボールを遠くに飛ばしたりするようなプレーの精度です。「こういう動きをすればここが空く」というのを映像で確認して、自分の中でイメージをできるようにすることで判断が良くなりました。

どこのチームでもこのレベルのことができるわけじゃないので、東海に来て1年間続けて良かったと思いますね。もう一つ感じるのは、こういう練習は無駄にならないんだということ。良い感じにやれているという手応えがあります。

大倉颯太

「いずればBリーグを引っ張るようなプレーヤーに」

──オフにオフらしいこと、普通の大学生らしいことはしましたか?

あんまり……地元に帰ったぐらいですね。やっぱり地元は良くって、天国です(笑)。10日間ぐらいいたんですが、8日はバスケしてました。東海の練習が恋しくはならなかったですね。ずっと地元にいたいなあと思ったんですけど、帰ったらすぐ練習に入り込んで、やっちゃえばこんな感じですね(笑)。

──インカレ優勝を決めた時に「4連覇を狙う」とコメントしていましたが、特別指定でBリーグに挑戦したり、アメリカに行ったり、そういう挑戦をしたいとは思いませんか?

学歴も大事なので、大学は絶対に卒業すると考えています。それと同時に特別指定は良い経験になると思っていて、(平岩)玄さんからもすごく良いと聞きます。声を掛けていただけるなら経験したいという気持ちはあります。でも、東海大もレベルの高い練習をしているので、それ以上を求めているわけではありません。さっきも言ったように、目の前の課題をクリアしていくことに今は集中しているし、その課題はまだまだたくさんあるので。

Bリーグで個人的に好きで見ているポイントガードは富樫勇樹選手と並里成選手ですね。ポジションは違いますが、田中大貴選手や比江島慎選手の1on1やピック&ロールもよく見て刺激をもらっています。正直に言えば、いずれはBリーグを引っ張るようなプレーヤーになりたいという気持ちはあります。日本代表になってテレビに出るような活躍をして、チームが結果を出すことにかかわっていけたらと思います。