ビッカースタッフHCは5年契約、ハリスとは2年総額約84億円で合意と報道
過去2シーズン連続で65敗以上を喫するなど、最後にプレーオフ出場を果たした2019年以降低空飛行が続くピストンズが、オフシーズンに入り積極的な動きを見せている。
まず、バスケットボール部門代表にペリカンズGMのトレジャン・ラングドンを招聘した。48歳のラングトンは、デューク大で名シューターとして活躍。1999年のドラフト1巡全体11位でキャバリアーズに加入したもののわずか3年でNBAを去り、新天地の欧州でユーローリーグ優勝など大暴れする。現役引退後はスカウト、編成部門のキャリアを歩み、ここ5シーズンはペリカンズのGMを務めていた。
ラングドンは就任早々に大ナタをふるい、真っ先にトロイ・ウィーバーGMを解任した。昨シーズンまでの4年間で通算74勝244敗のウィーバーと袂を分つのは自然な流れだったが、さらに1年前に6年総額7850万ドルで招聘したばかりのモンティ・ウィリアムズヘッドコーチを解任したのは大きな驚きだった。
『ESPN』はピストンズが、前キャバリアーズ指揮官のJ.B.ビッカースタッフを新たな舵取り役に選択したと報じている。契約期間は5年と見られている。
45歳のビッカースタッフは、2019-20シーズン終盤の11試合から昨シーズンまでキャバリアーズを率い、過去2シーズン連続でプレーオフ進出を果たした。しかし、プレーオフで勝ち進むことを求める首脳陣の期待に応える成果を残すことができずに解任されてしまった。だが、エバン・モーブリー、ダリウス・ガーランドなど若手の育成には定評があり、生え抜きの若手を軸に1からチームを立て直す段階にあるピストンズにとっては最適な人物の1人だ。
また、FA戦線ではベテランフォワードのトバイアス・ハリスを2年総額5200万ドル(約84億円)で獲得すると報じられている。31歳のハリスは、2018-19シーズンの途中から昨シーズンまでセブンティシクサーズに在籍。昨シーズンは70試合出場で平均17.2得点、6.5リバウンドを記録している。2015-16シーズン途中から17-18シーズン途中までピストンズに在籍しており、中心選手として攻守をけん引するだけでなく、若手の指南役としてコート内外におけるリーダーシップも期待されている。
現有戦力を見る限り、新シーズンもピストンズは苦戦すると予想する声が大半だ。ラングドン率いる新生ピストンズは、この周囲の低評価を少しでも覆すことができるだろうか。