八村塁

写真=Getty Images

ロースコアゲームに持ち込まれ八村も9得点と不発

八村塁が所属するゴンザガ大は、2018-19レギュラーシーズンでウェストコースト・カンファレンス16戦全勝という圧倒的な成績を残してカンファレンス・トーナメントに進出した。昨日の準決勝でも、ペパーダイン大を相手にワンサイドゲームを展開して100-74で快勝。八村も16得点5リバウンド2アシスト1スティール2ブロックの活躍を見せた。

この勢いのままカンファレンス優勝を決め、21年連続となる全米大学選手権(NCAAトーナメント)出場権を獲得すると誰もが考えていた。しかし、3月12日に行われた決勝戦で、セントメリーズ大に47-60で敗れる波乱が起こった。

セントメリーズ大の固い守備を崩せず、ハイスコアリングオフェンスが持ち味のゴンザガ大は前半を24-27で折り返した。これは今シーズンの前半終了時点での最低スコアとなった。後半もリズムをつかめず、試合を通じてフィールドゴール成功率37.5%に封じられたばかりか、リバウンドでも27-34、ペイント内の得点でも24-32で下回る完敗で、カンファレンス優勝を逃した。

八村も違いを生み出せず、34分の出場でフィールドゴール6本中3本、フリースロー6本中3本を決めて、9得点5リバウンド2アシスト1スティールに終わった。

カンファレンス・トーナメント優勝こそ逃したゴンザガ大だが、『AP』ランキング上位の同大ならば、17日に実施される選考委員会を経てNCAAトーナメント出場が決まる可能性が高いと見られている。

ゴンザガ大はウェストコースト・カンファレンスにおける『1強』で、レギュラーシーズンではどのチームも試合前から半ばあきらめていた印象がある。それでもカンファレンス決勝で、セントメリーズ大は徹底した対策でゴンザガ大のバスケットを封じてきた。リバウンドが取れないと走る展開に持ち込めず、ハイスコアリングオフェンスの強みを発揮できない。NCAAトーナメントではどのチームでも徹底的な対策をしてゴンザガ大に挑んでくる。これを克服できるかどうか、ゴンザガ大もエースの八村も、真価が問われることになる。

NCAAトーナメントに入る前に悔しい敗戦を喫したことをプラスに変えられるかどうか。飛躍する八村に、さらなる期待を寄せたい。