写真=Getty Images

『ステフィン・カリーとスクリーンセッターズ』が復活

ウォリアーズのステフィン・カリーは、チームがアンドリュー・ボーガットと契約間近という報せに驚いた。正式発表はまだだが、ボーガットの3年ぶりのウォリアーズ復帰は秒読み段階に入ったと見られている。ボーガットと再び一緒のチームでプレーすることについて聞かれたカリーは「どこか不思議な感じもするし、懐かしさもある」と歓迎した。

「正式に発表されるまでにはステップを踏む必要があるけれど、彼とは一緒にやった経験が豊富にある。ウチのシステムを知っているし、チームのことを理解している。優勝が可能なチームに転換した時期の中心選手だった。彼ならチームの力になってくれるよ」

ボーガットがウォリアーズで最後にプレーしたのは、年間73勝9敗を記録し、NBA史上最多勝利記録を更新した2015-16シーズン。同年のNBAファイナルでキャバリアーズに敗れたウォリアーズは、オフにボーガットをマーベリックスにトレードした。その後はマブス、キャブズ、レイカーズと渡り歩いたボーガットは、2018年の春に母国オーストラリアに戻り、NBLのシドニー・キングスと契約。2018-19シーズンにはNBLのMVP、年間最優秀守備選手賞、オールNBLファーストチームに選出された。

カリーは「彼がオーストラリアに戻った時には、もうNBAでプレーする姿は見られないと思った」と言う。

「だから彼の名前が浮上した時には、きっとチームが一方的に関心を持って、連絡をしているだけだとも思った。チームは彼を気に入っているし、連絡してみよう、という感じだと思った。まさかお互いに関心を持っているなんて考えなかったよ。それが現実のものになろうとしている。うれしいね」

ボーガットのスクリーンからカリー、あるいはクレイ・トンプソンらがシュートを決めるパターンが多く見られた当時、ボーガットが試合中に見せたアクションで印象的だったのは、2016年3月8日のマジック戦での一場面だ。インサイドにカットしてパスを呼び込んだボーガットは、相手に奪われそうになりながらもポゼッションを死守。外で待つカリーへとボールを送った。シュートを打つ前から3ポイントシュート成功を確信していたボーガットは、両手の人差し指を立ててカリーの横を走って守備のポジションに戻った。

2015年の優勝に貢献したデイビッド・リーは、カリー、ボーガット、グリーンのトリオを『ステフィン・カリーとスクリーンセッターズ』とジョークで呼んでいた。そのトリオが復活するだけでなく、デマーカス・カズンズという超強力なスクリーナーも加わる。アップグレードされた『ステフィン・カリーとスクリーンセッターズ』の連携が、まもなく見られそうだ。