ヨキッチはティンバーウルブズを賞賛「彼らは僕らを倒せるチームを作り上げた」
NBA連覇を目指したナゲッツの今シーズンは、ティンバーウルブズとのカンファレンスセミファイナルで終了した。ナゲッツはホームでの第1戦、第2戦で連敗したものの第3戦から3連勝し、一気に王手をかける。このまま押し切るかと思われたが第6戦に敗れ、第7戦は後半早々に20点の大量リードを奪いながら痛恨の逆転負けを喫した。
ナゲッツの大黒柱ニコラ・ヨキッチは、率直にティンバーウルブズは自分たちを打ち破ることができる陣容だったと振り返る。
「彼らは僕らを倒せるチームを作り上げた。それはロスターを見ればわかる。2人のオールスター(アンソニー・エドワーズ、カール・アンソニー・タウンズ)がいて、おそらくオールディフェンスのファーストチームに選ばれる選手が2人(ルディ・ゴベア、ジェイデン・マクダニエルズ)がいる。そして、マイク・コンリーは今のNBAで最も過小評価されている選手だと思う」
さらにヨキッチは、ティンバーウルブズへの賛辞を続ける。「ベンチを見ればシックスマン賞(ナズ・リード)がいる。彼らは文字通り、なんでもできるチームだ。ビッグ、スモールの両方のラインナップに対応できる」
今シーズンのナゲッツは、昨年からコアメンバーが変わっておらず連覇の可能性は十分にあると見られていた。しかし、2017年、18年のウォリアーズ以来となる偉業達成の夢は早々に散った。近年のNBAは、サラリーキャップ超過チームへのペナルティーが年々、厳しくなっていることで戦力維持がより難しくなっている。それに伴って連覇の難易度も大きく高まったことをナゲッツが証明する格好となった。
連覇の難しさについて、ナゲッツのマイケル・マローンヘッドコーチは「サントニオ・スパーズの王朝について考える。彼らは連覇を一回もできなかった」と語る。スパーズは2003年から07年の5シーズンの内、3度の優勝を達成したが、マローンが指摘した通り連覇はできていない。
また、ジャマール・マレーは改めて追われる立場の難しさを語った。「自分たちが狙われる立場になると(対抗するのに)メンタル、フィジカルの両方でエナジーを呼び起こさないといけない。それが感情というものだ。自分が狩人であるときにモチベーションはより高まる。そしてみんなの見方が間違っていることを証明するため、どんなモノでもつかみ取ろうという気持ちになる」
サラリーキャップから見て、オフにナゲッツが大物を獲得することは非現実的だ。移籍したブルース・ブラウン、ジェフ・グリーンの穴を埋めきれなかった課題のベンチメンバーの底上げには、今シーズン起用を続けたクリスチャン・ブラウンを筆頭とした若手に期待することになる可能性が高い。
王座奪還へ向けて視界良好というわけではないが、だからこそマレーを筆頭としたメンバーの闘志はより燃え上がる。逆襲に向けナゲッツが、限られた選択肢の中でどんな編成を行うのか興味深い。