『プレーオフ男』バーレルの活躍で第3戦に勝利
5月5日、『日本生命 B2 PLAYOFFS 2023-24』クォーターファイナル滋賀レイクスvs青森ワッツの第3戦が行われ、92-79で滋賀が勝利した。滋賀はこの結果をもってシリーズ成績を2勝1敗とし、山形ワイヴァンズが待つセミファイナルへの切符を手に入れた。
必ず1年でB1に戻るという思いでシーズンを戦ってきた滋賀は、西地区首位、全体2位でプレーオフに突入した。しかし、ブースターが大歓声を送る滋賀ダイハツアリーナで迎えた初陣は、84-88とまさかの敗北。プレーオフの経験が少ない選手たちは出だしから青森に先手を取られ、追い越せなかった。ダビー・ゴメスヘッドコーチは「準備ができていなかったとしか言えません。選手の何人かはこの状況に怖がっていたように感じました」と厳しくコメントした。
背水の陣となったゲーム2は序盤から高い集中力を発揮し、30得点(3ポイントシュート8本中5本成功)6アシストを挙げたキーファー・ラベナ、田原隆徳の攻守に渡るスタッツに残らない貢献などを軸に93-79で勝利。翌日のゲーム3は第4クォーター残り6分に2点差に迫られる場面もあったが、34得点11リバウンドと大暴れしたジャスティン・バーレルのパフォーマンスを足がかりに、最後はチーム力で勝ち抜いた。
前所属の仙台89ERS時代から『プレーオフに強い男』というイメージが強く、自身も「プレーオフで今日のような活躍をチームにもたらすのが、自分が滋賀にいる意味だと思っている」と話したバーレルは、ゲーム2におけるブロック・モータムとラベナの活躍から彼らへの対策が強まると予測し、「自分の番だと思っていました。仲間とコミュニケーションを取りつつ、ゲームを読みながら正しいプレーをすることを心がけていました」と振り返った。
ゴメスヘッドコーチは「アメージングなプレーはありませんでしたが、自分たちのコントロール下にあったゲームだったと思っています」と試合を総括した。
レギュラーシーズン全勝の相手も「関係ない」
ゲーム2より先発起用され、ゲーム3では勝負どころで3ポイントシュートを沈め、7アシストを記録したキャプテンの柏倉哲平は「やっとここまで来たか、というのが率直な気持ちです」と話した。
「ゲーム1であのような結果になって、正直どこまで苦しめばいいのかと思いました。ただ、やるしかないと。ここであきらめる選択肢は1ミリもなかったですし、ブースターのみなさんが後押しをしてくれたのでその気持ちに応えたいという思いで戦いました」
5月11日から始まるセミファイナルで山形に勝利すると、悲願のB1復帰が決まる。山形はレギュラーシーズンで4度対戦し、すべて勝利している相手ではあるが、大方の予想を覆してライジングゼファー福岡を撃破したチーム。柏倉は「プレーオフはレギュラーシーズンの結果は関係ない」としっかり気持ちを引き締めている。
「山形は青森のように個で打開してくるチームという印象があります。青森とのゲームで自分たちがチームで守るということをより意識して戦えたことは、次にも繋がると思っています。簡単にレイアップに行かせてしまった場面、打たせてはいけないシュートを打たれてしまった反省をチームとして突き詰めて、得点源となる外国籍選手をどのように守るかについては、練習からみんなで徹底して準備していきたいです」
『日本生命 B2 PLAYOFFS 2023-24』セミファイナルのゲーム1は、5月11日14時より滋賀ダイハツアリーナにて行われる。