オフシーズンについて「まずは、代表のために身体を休める考えだ」
現地4月29日、レイカーズはプレーオフファーストラウンドでナゲッツとの第5戦に106-108と競り負け、シリーズ通算1勝4敗で敗退が決まった。昨年のカンファレンス決勝に続き、プレーオフでナゲッツとの力の差を見せつけられる格好となった。
レイカーズの大黒柱レブロン・ジェームズはこの試合、44分出場の30得点11アシスト9リバウンド4スティールと攻守で圧倒的なパフォーマンスを披露。シリーズ通算でも5試合平均27.8得点8.8アシスト6.8リバウンド2.4スティールと大活躍だった。しかし、ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーを中心としたナゲッツの洗練されたチームバスケットボールに対し、個に依存していたレイカーズは対抗できなかった。
試合後、レブロンは次のようにシリーズを総括している。「彼らに脱帽するしかない。 昨シーズンの王者で、彼らは偉大なチームだ。本当によくコーチされていて、ここ一番でシリーズを制するためにプレーを遂行していた。賞賛するべきところは、しっかりとするだけだよ」
来シーズンには40歳となるレブロンだが、まだまだNBA屈指のオールラウンダーで支配力を持った選手であることを示した。それだけに、2024-25シーズンはプレイヤーオプションの権利を持っているジェームズがこのままレイカーズに残留するのか、それともフリーエージェントとなるのかはより大きな注目を集めている。
会見でも去就に関する質問が出たが、当然のことだが明言を避けている。「まずは家に帰って家族と過ごして、これからのスケジュールを確認する。息子の1人はこれからNBAドラフトへのエントリーを続けるのか、大学に戻るのかを決断する。もう1人は(高校生のクラブチーム)AAUでプレーしているし、娘はバレーボールをやっている。妻も素晴らしいことを行なっている。そして数ヵ月後にはラスベガスでアメリカ代表のキャンプが始まる。まずは、代表のために身体を休める考えだ」
現在、長男のブロニーは南カリフォルニア大での1年生シーズンを終え、NBAドラフトと大学転校に必要な手続き『トランスファーポータル』の両方に申請している。そしてドラフトについては撤回し、大学に戻る可能性を残している状況だ。かつてレブロンは、現役の最後はどうしてもブロニーと一緒のチームでプレーしたいと発言していた。だが、いよいよ息子のプロ入りが現実的となった今は、昔とは違い自身の存在が息子の将来に大きな影響を与えることを望んでいない模様だ。
「過去にはそういった気持ちになったこともあった。だが、今のブロニーはもう子供ではなく、1人の若い男だ。彼がやりたいこと、彼が望むキャリアを歩んでほしい」
とはいえ、レブロンができるなら息子とNBAの同じチームでプレーしたいのは、父親としての偽らざる気持ちだろう。ドラフトでブロニーを指名し、レブロンをフリーエージェントで獲得することを目指すチームが出てきても驚きはない。
そんな中、『The Athletic』はレイカーズがレブロンの夢を叶えるためドラフトでのブロニー指名を検討していると報じている。これからのワークアウトで評価を高める可能性はあるが、現状のブロニーについてはドラフト2巡目で指名されるかどうかという下馬評だ。自身だけでなく息子の去就も含め、オフシーズンに入っても引き続きレブロンの動向に多くの注目が集まることに変わりはなさそうだ。