レブロン・ジェームズ

八村塁は14得点4リバウンドも、こちらも不完全燃焼

西カンファレンスの9位ウォリアーズと10位レイカーズの対戦は、ポストシーズンを見据えた『前哨戦』として、またステフィン・カリーとレブロン・ジェームズの『NBAを代表するスター選手』の対決として注目されたが、結果としては様々な意味でファンに肩透かしを食らわせるものとなった。

第1クォーター終盤にシュートを狙ったアンソニー・デイビスの顔面に、ブロックを試みたトレイス・ジャクソン・デイビスの腕が直撃。まぶたが大きく腫れてしまったデイビスはプレー続行不能となった。ウォリアーズは第1クォーターに3ポイントシュートを6本成功させて30得点を奪っていたが、ペイント内の得点はわずか4とデイビスのディフェンスに手を焼いていた。それがデイビス不在となると一転、第2クォーターにはペイント内で18得点を挙げ、その後もインサイドで常に優位に。デイビスのアクシデントで試合の流れは大きく変わってしまった。

レイカーズは劣勢を強いられながらもレブロンを中心に巻き返し、競った展開を維持するが、そんな終盤にも試合への関心を削ぐアクシデントが起こる。ジャッジを巡って映像を確認するのに必要以上に時間がかかって試合が進行せず、さらにショットクロックの不具合で試合が止まる。クラッチタイムにレブロンがアクセルを全開にしたタイミングで試合中断、それが繰り返されたことでレブロンがボールをフロアに叩きつける場面もあった。

結局ショットクロックはまともに動かず、最後はアリーナMCがショットクロックをアナウンスすることになった。プレーオフの雰囲気を感じさせる好勝負は、奇妙なアクシデントで台無しに。全く試合が進行しない中、レブロンは「この年齢でこれだけ長くやるのはキツいよ」とテーブルオフィシャルに冗談を飛ばしてもいる。

レブロンは40得点8リバウンド9得点と『プレーオフ・モード』に入るも完全燃焼には至らず。ステフ・カリーは足首の捻挫による3試合の欠場から復帰し、第1クォーターこそ無得点だったが次第に調子を上げて31得点を記録。ただ、チームと同様にレブロンとカリーの対決も、アクシデントの連発で評価しづらい結果に終わった。

また八村塁は30分の出場で14得点4リバウンド2アシストを記録。前半はフィールドゴール6本中5本成功で10得点、トレイス・ジャクソン・デイビスをかわしてスラムダンクを決めるなどと気を吐いたが後半は失速。第4クォーターはデイビス不在の状況を埋めるべくジャクソン・ヘイズが起用された時間帯も多く、こちらも不完全燃焼に終わっている。

今回はウォリアーズが128-121で勝利。両者は現地4月9日にも対戦を残している。そして両チームともここから大きな上積みがない限り、9位と10位のままレーイン・トーナメントで相まみえる可能性が高い。その時こそ、余計なアクシデントがなくがっぷり四つの勝負で雌雄を決してほしいものだ。