小林大祐

取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

「B2に落ちたくなければディフェンスの強化を」

ライジングゼファーフクオカは2月10日の横浜ビー・コルセアーズ第2戦に80-74で勝利し、連敗を6で止めるとともに今シーズンの勝利数を10に乗せた。それでも残留プレーオフ回避に向けて、可能性は残されているが厳しい後半戦を強いられることに変わりはない。

この2試合ベンチスタートに回った小林大祐は1分半のプレーのみ。不完全燃焼だったに違いないが、B3からB1へと福岡を引っ張ってきたチームリーダーは「勝てて良かったです」と連敗ストップにまずは安堵した。

それでも、一つの勝ちがチームの問題を解決するとは思っておらず、「チームディフェンスがうまくできていない。ディフェンスの一貫性、土台です」と課題を語る。残留争いに巻き込まれた現実を正面から受け止め、とにもかくにもチームをB1に残すことを考えれば、目先の1勝で問題の本質を見誤ってはならない。「入れ替え戦でB2に落ちたくないと考えるのであれば、ディフェンスを強化すべきだと、僕はシーズンが始まって2週目から言っています」

「今日は勝ちましたけど、この1勝を目指すのか、今後の20試合を見据えて20試合のうち10勝するのかは違うと思うんですね。今日勝ちました、シュートが入ったから、では僕はよろしくないと思います。そこは言い続けてきたことで、他のチームを見ているとディフェンスで厳しいものがあります。もう単純ですよね、レイアップの数が多い。ゴール下まで簡単にレイアップを持って行かれる。そこはヘルプのディフェンスだったりが必要です」

「僕は今の時期こそう言うべきだと思ってて、良い子ちゃんでいるつもりではないので。今日も何回あったか。この時点でやってるところじゃないですよ」と小林は厳しい言葉を続ける。

小林大祐

本人も驚く3×3日本代表候補選出「チャンスをもらった」

そんな状況で迎えたリーグ中断期間、小林は本人も予想していなかった3人制バスケットボール『3×3』日本代表候補に選出され、強化合宿に参加することになった。「オフシーズンにやったことのない3×3に挑戦しようと思っていたんですけど、選手登録もしていなかったし、オフシーズンに練習で数回やった程度です。ただ、選ばれたのはそれなりに認められたので、そういった意味では2020年の東京オリンピックに出るチャンスをもらったという意味で、死に物狂いで取り組みます。そこは5人制のカテゴリーを辞めてまでもその切符をつかみたい、それほどこのチャンスは大きいと思っています」

本人曰く、3×3の経験はほとんどない。「今ルールを覚えている状態で、他のプレーヤーが先輩です。すごく難しいですけど、僕も年齢が年齢ですし、A代表に入れるかを考えたら厳しいところもあるので、オリンピックに出られる3×3に選んでもらったことは僕にとっては大きいです」

それでも、現時点での3×3は小林にとってシーズン中断期間の挑戦に過ぎない。地元チームの福岡、B3スタートから自らの手でB1まで引き上げたチームをトップのカテゴリーに残すことが絶対的な目標だ。「今は下位4チームが固まっている状況で、どこか2つを引きずり降ろさないと、そのまま4チームが残留プレーオフです。ヘッドコーチもいろいろ考えてくれていると思うし、ここからは言い訳なしで結果を出すべきです」

その結果を出すための過程が、先ほど挙げたディフェンスの強化となる。「失点が50点台とか60点台とか、良い感じでいってたんですけど、今回増えてしまった。またみんなで土台を作ってプレーオフに行かないチーム作りをしていきたい。チーム作りと言ってもあと20試合しかないですけど、僕個人としては試合に出たら出た分だけ、納得できる結果を残せるようにとのスタンスは変わりません。そういった意味では出た分だけ頑張りたいです」

先発起用され30分を超えるプレータイムがあったかと思えば、ベンチスタートに回り1分半しか出ない日もある。勝てない試行錯誤を繰り返す中で起用法も定まらずに厳しい戦いが続いているが、小林の考えは一貫している。B1残留は最低限のノルマ。そこに妥協は許されない。