トレイ・ヤング

「今日はファンのみんなからたくさん愛情をもらった」

現地2月2日、ホークスはホームでのサンズ戦に129-120で勝ち、連勝を3に伸ばした。エースのトレイ・ヤングは42分の出場で32得点15アシスト3スティールを記録。今シーズンここまで27.0得点はリーグ11位、10.9アシストはリーグ2位と結果を残している。

今日の彼はいつもと違う意味で注目を浴びた。前日に発表されたNBAオールスターのリザーブに、彼の名前は入っていなかった。昨シーズンもほぼ同じ数字を残しながらオールスター選出を逃している。指揮官クイン・スナイダーは「トレイはオールスターゲームに出たがっている。このリーグでプレーする選手は誰もがそう思うものだ。ただ、彼は名声を得るためにプレーしているわけじゃない。勝つためにプレーしている」と語る。

ヤングはフィールドゴール17本中12本を成功させ、そのうち3ポイントシュートは11本中7本を決めている。得意のディープスリーを何本か沈め、サンズのディフェンスが高い位置でダブルチームを仕掛けると、上手く引き付けてパスでチャンスを作り出した。「ディープスリーで相手ディフェンスを引っ張り出せた。トラップをかわせばスペースを生かせる」とヤングは言う。

ヤングは前半だけで17得点9アシストを記録。ホークスの弱点であるセカンドユニットも、この試合ではボグダン・ボグダノビッチが23得点5アシスト、オニエカ・オコングが15得点7リバウンドとよく踏ん張った。一方のサンズはケビン・デュラントが35得点8アシストとヤングに引けを取らないプレーで接戦に持ち込んだ。

それでも、この日はヤングが勝負どころでオールスターに選ばれるべきパフォーマンスを見せる。ビッグショット連発で絶好調のデュラントの懐に潜り込んでボールを奪うと、そのままトランジションに転じて3ポイントシュートを決めてホークスに流れを呼び込んだ。

「リスクも大きいから、クイン好みのプレーじゃないよね」とヤングはデュラントからボールを奪ったプレーを振り返る。「でも僕は賭けに出た。普通にマッチアップしたんじゃ彼が有利なのは間違いないからね。ボールを奪って攻めに転じて、幸運にもシュートが決まった。僕らにとって試合の流れを引き寄せるプレーとなった」

オールスターに選ばれなかった悔しさがモチベーションになっていたのは間違いないが、「今日はファンのみんなからたくさん愛情をもらった。そのことに興奮しているよ」と語る。

ヤングはこう続ける。「誰と対戦するかに気を取られないようにしている。チームと自分自身に集中し、勝つための準備を怠らない。だからスター選手との対戦とか、ライバルとか、そういうことは考えない」

指揮官スナイダーの言うとおり、ヤングは名声のためではなくチームの勝利のためにプレーしている。ただ、オールスターに選出された中でニックスのジュリアス・ランドルはケガでプレーできないため、追加でヤングが選ばれる公算が高い。その可能性を問われたヤングは「僕にとっては名誉なことだ。オファーが来るかどうか分からないけど、そうなればオールスターに参加したい」と語った。もし彼が選出されれば、3度目のNBAオールスター出場となる。