トレード期限は2月23日、難しい局面に立たされたキャブス
今月に入り失速したキャバリアーズ。その原因としてレブロン・ジェームズが主張するのが、カイリー・アービングと自身に代わるプレーメーカーの不在だ。ジェームズとアービングの攻撃力を生かすためにも、そして2人の出場時間を適切にコントロールするためにも、安心してボールを預けられるポイントガードの控えは欠かせない。
フロントもその重要性は認識しているが、2月23日のトレード期限までに誰を獲得できるのかと問われれば、話はそう簡単ではない。キャブズが求めるクラスの選手を獲得するには、相応の見返りを相手チームに差し出さなければならないが、連覇のため主力を放出する考えはチームにない。経験不足な若手が交換要員では、キャブスが求める戦力は手に入らない。
ならばドラフト指名権と引き換えでの戦力獲得ということになるが、2017年の1巡目指名権はトレイルブレイザーズに、2019年の1巡目指名権は先日カイル・コーバーを獲得した際にホークスに譲渡済みで、こちらも難しい。
キャブズはセブンティシクサーズにTJ・マッコネルを獲得すべくトレードを打診したが、交渉はまとまらず拒否されたと複数のメディアが伝えている。
マッコネルは2年目のポイントガードで、今シーズンは44試合に出場して平均5.4得点、5.9アシストを記録。平均23.4分という出場時間でこれだけのスタッツを残せているのは、優秀な控えポイントガードの証だ。1年目の昨シーズン、マッコネルがプレーした時間帯では、100ポゼッションあたりのチームの得点が不在時より4点アップしたというデータもある。
シクサーズは開幕からリーグ最下位に低迷し続けたが、ジョエル・エンビードの台頭もあり、1月に入って9勝5敗と復調。東カンファレンス8位争いに加わる可能性も出てきた。それだけに、マッコネルを簡単に手放すわけにはいかない。
もしトレードを成立させられなければ、キャブズは現有戦力の飛躍に期待するしかなくなる。トレード期限までにコート上ではなくフロント同士の静かなせめぎ合いを制することができるかどうか。残された時間は、あと約3週間。レブロンを納得させる補強は実現するのだろうか?