ジャ・モラント

「このチームのエネルギーを見てほしい」

ジャ・モラントは西カンファレンスの週間MVPに選ばれた。彼にとってはキャリアで3度目の受賞となるが、銃にまつわるトラブルで科された長期出場停止からコートに戻って来たばかりという意味で、その価値は大きい。週間MVPの対象となったのは12月18日からの1週間のパフォーマンス。モラントはペリカンズとの復帰戦からペイサーズ、ホークスを相手に平均28.0得点、5.7リバウンド、9.0アシストと大活躍し、それまで6勝19敗と大不振に陥っていたグリズリーズを3連勝へと導いた。

復帰戦のペリカンズ戦はアウェーゲームで、ブーイングを浴びたモラントだが、続くペイサーズとのホームゲームでは大歓声で迎え入れられた。この時、彼は「大変だったけど、一番キツかったのはコートでみんなとバスケの喜びを共有できないことだった。これまでの分まで今は楽しみたい」と語っている。

「このチームのエネルギーを見てほしい。アリウープを決めたらベンチは大騒ぎで、僕らは大声で叫びながらお互いのプレーを称え合う。それが僕たちのスタイルなんだ。とても仲が良く、バスケを楽しんでいる。試合が始まる前、(テイラー・ジェンキンス)コーチに一度ロッカールームに戻ってもう一度出てきてくれと伝えたんだ。コーチは黙って手を叩きながらコートに出てきたんだけど、叫びながらじゃなきゃダメだってね(笑)」

モラントはプレーを楽しみたい。チームメートと楽しみたい。そして、自分たちを応援してくれるファンと楽しみたい。「熱狂しているよね。毎試合こうでなくちゃ。ペイサーズに流れが来ている時でも、みんな応援で試合に参加してくれて、それが僕たちに新たなエネルギーを与えてくれた。バスケは流れが行き来するスポーツで、ペイサーズの時間帯があるのは分かっていた。でも、そういう時に熱狂的なファンと一緒にエネルギーを発揮できれば、勝つのは難しくない」

エースの復帰でチームは3連勝、一気に勢いが出てきたが、いまだ9勝19敗と大きく負け越し、西カンファレンス13位と低い位置にいる。だがモラントは心配していない。「僕がいない間、みんなすごく成長した。コーチから与えられたチャンスを最大限に生かし、自分のためだけじゃなく、仲間のためにプレーしている。僕は仲間たちを誇りに思うし、これからもそうやって戦っていく」