得意の展開に持ち込むも勝負どころで試合運びの稚拙さを露呈した仙台89ERS、京都ハンナリーズ得意の大逆転劇の餌食に

2017/01/28
Bリーグ&国内
123

文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

我慢比べのロースコアゲームに持ち込んだ仙台のペースに

仙台89ERSは9勝23敗で東地区4位。17日のアルバルク東京戦を落としホーム10連敗と不名誉な記録を2桁に乗せてしまった。そのホームに京都ハンナリーズを迎えた一戦、勝ちパターンに持ち込むも終盤にミスから自滅、待望のホームでの勝利は手からこぼれ落ちていった。

立ち上がりから仙台はビハインドを背負う。ディフェンスを崩すことができずシュートセレクションが悪くなり、ドライブで打開を図るもファウルを取ってもらえず。ウェンデル・ホワイトがミドルシュートで最初のフィールドゴールを決めるまでに6分半を要し、第1クォーターのフィールドゴールはこの1本だけに留まった。

それでもオフェンスが停滞する間にディフェンスで我慢し、第1クォーターを7-17と10点ビハインドでまとめると、試合にオフェンスにリズムが出てくる。ボールをシェアし、インサイドにもパスを入れる連動した流れの中から放つシュートが高確率で決まる。京都がゾーンディフェンスに切り替えた直後に、楯昌宗がチーム初の3ポイントシュートを沈めて24-24の同点に追いつき、その後ホワイトのミドルシュートでこの試合初めてリードを奪うなど健闘。30-34と4点差として前半を終えた。

第3クォーターに入ると片岡大晴が強引な攻めで活路を切り開き、バランスの良いオフェンスから5人がゴールを決めて逆転に成功した。さらには守備も引き締める。得点源のケビン・コッツァーとマーカス・ダブに粘り強く対応し良い形でパスを入れさせず、シューターの岡田優介は徹底マークで3ポイントシュートを打つ機会を与えない。岡田には試合を通じて1本しか3ポイントシュートを打たせなかった。

47-44で迎えた第4クォーターも互いのシュートがリングに弾かれ、フリースローも決め切れない流れに。爆発力のない仙台にとって、我慢比べのロースコアゲームは『勝利のパターン』である。お互いに守り合い、しかもリードを保って時計を進められるのは願ってもない展開だった。

6点リードで迎えた終盤、仙台は攻め急いでミスを連発

ところが仙台は、オフェンス面での集中力不足、そして試合運びの稚拙さを終盤に露呈してしまう。残り4分52秒にチリジ・ネパウエのフリースローで54-48とリードを6点差に広げたまでは良かったが、ここからミスが出る。じっくり時間を使って着実に得点を奪って京都にボディーブローのようにダメージを与えるべき場面で、逆に攻め急いでターンオーバーを連発したのだ。

強豪相手に終盤の大逆転劇を何度も演じている京都は、相手のミスを逃さなかった。コッツァーが高確率でシュートを決め、岡田が徹底マークされている分だけフリーになりやすかった内海慎吾がこの勝負どころで3ポイントシュートを2本沈める。

内海の3ポイントシュートで11-0のラン、54-59と突き放された残り49秒で仙台はタイムアウトを取るも、ここからできることは限られていた。ファウルゲームを仕掛けるも、ここまで抑えていた岡田にきっちりとフリースローを決められ万事休す。58-63で仙台は敗れ、ホームでの連敗を11とした。

京都はケビン・コッツァーがチームハイの17得点、勝負を分ける3ポイントシュートを決めた内海が13得点と続いた。厳しいマークに苦しんだ岡田だが、「相手がフェイスガードでついてきたので自分自身は迷惑をかけてしまった。それでも京都は僕を止めれば勝てるようなチームじゃない」と、チームの総合力でつかんだ勝利を喜んだ。

敗れた仙台はホワイトがゲームハイの19得点を記録。片岡が13得点、チリジ・ネパウエが12得点4ブロックと続いた。得意のロースコアゲームに持ち込んだまでは良かった。だが勝負どころでのミスが続くようでは勝てない。この試合では片岡の終盤のミスが目立ったが、それまで果敢なプレーでチームに流れを呼び込んでいた片岡は責められない。仙台と京都、悪い流れでも踏み留まってチャンスを待つ『勝負根性』の差が勝敗を分けたと言うべきだろう。

接戦を落としホームの連敗記録を更新してしまった仙台。今日の第2戦で不名誉な記録を断ち切る勝利をブースターに届けたいところだ。試合は14時ティップオフとなる。