深津唯生

2大会ぶりの優勝にはこの2人の活躍が欠かせない。2年生の深津唯生は1年から試合に出場し、179cmながら身体を張ってリバウンドを拾う。171cmのルーキー、金澤杏はU16日本代表に選出され、夏のアジア選手権でベスト5に選ばれた逸材だ。チームではベンチスタートながら、着実にプレータイムを伸ばしている。オフコートでは互いに「ふわふわしている」というが、コートでは別人。学年に関わらない活躍を誓う。

「相手をだましてかいくぐるレイアップはピカイチ」

——金澤選手、自己紹介をお願いします。

金澤 大阪府出身で樟蔭中学校でした。全中では四日市メリノール学院さんに2点差で負けて準優勝。得意なプレーは3ポイントとドライブです。好きな食べ物は梅干しとフルーツが大好きです。

深津 金澤さんは普段はふわっとゆるゆるしているんですけど、試合になると思い切って大事なところでシュートを打ってくれて、ディフェンスをだましながら、かいくぐっていくレイアップはピカイチです。後輩ですが、頼りがいがあります。

——金澤選手、深津選手を紹介してください。

金澤 深津さんが中学3年時のジュニアウインターカップを見て、楽しそうにバスケットをする、良い選手だなと思っていました。桜花学園でも2年生でスタートとして出ていて、下級生という部分を感じさせません。上級生に負けない力強いリバウンドに加え、センターなんですけど3ポイントも打てて、シュートのバリエーションもとても多いです。ディフェンスでも相手のキーマンを守ります。オールラウンダーなので尊敬しています。普段は優しくて、とてもふわふわしちゃうんですけどね(笑)。

——桜花が誇る『ふわふわコンビ』ですね。前回大会からの1年間をどう過ごしましたか。

深津 前回大会は自分のシュートやディフェンスの甘さで負けました。この1年間はすごく短かったです。シュートのバリエーションを増やして、相手に嫌がられる選手になるように意識してきました。40分間、常にコートでベストを尽くせるように、トレーニングや日々の練習の細かいところまで意識しました。

——金澤選手は春に入学してどのように過ごされましたか。

金澤 インターハイ決勝で負けてしまいました。国体では自分たちが主役としてやっていく中で、1位になれず悔しい思いをしました。トップリーグ最終戦の試合は1点差で、勝ち切れず悔しい思いをしてきました。初めてのウインターカップになるんですけど、学年は関係なくコートに出たら思い切ってプレーして、一戦一戦大切に、貢献できるように頑張ります。

——深津選手の中で一番苦しかった時期は。

深津 インターハイ前とインターハイです。まず、インターハイ前にスタートとしての自覚の足りなさが出てしまいました。悩み、苦しんだ時期で、3年生に支えてもらって、もう一回立ち上がってやりました。インターハイ決勝では65-88で負けて、5ファウルで退場して、40分間コートに立ち続けることができなかったです。弱さが出てしまった時期だったと思います。今は吹っ切れたわけではないですが、キャプテンの2人がチームの雰囲気を良くしてくれて、それに乗っかるように思い切って楽しんでできています。

——2人のアシスタントコーチが就任されました。アプローチや空気は変わりましたか。

金澤 チーム練習はキツイ時もたくさんあるんですけど、白慶花コーチと佐藤ひかるコーチが盛り上げてくれます。技術面などもいろいろと教えてくださって、力になっています。センターは白慶花コーチが見てくださっていて、個人個人で成長した部分もあると思います

——深津選手が成長できた試合は。

深津 一番成長できたのはトップリーグです。トップレベルのチームといっぱい試合ができて、音響などいろいろな演出がある中で、モチベーションを上げながらできました。プレーの幅も広がりました。

——去年の敗北から、成長して強みとなった部分は。

深津 ディフェンスです。インターハイに負けた後、トップリーグに向けて強化しました。1線目に対するプレッシャーなど、相手にやりたいプレーをやらせずにボールを奪って、ブレイクで点を取るのが目標です。

——大会に向けて全国の皆さんにメッセージをお願いします。

金澤 1年生と思わせないようなプレーをして、少しでも貢献できるように頑張るので、応援よろしくお願いします。

深津 数字に残らないルーズボールや細かい部分でチームを支えて、引っ張っていくところを見てもらいたいです。持ち味のリバウンドとルーズボール、笑顔で楽しむところをぜひ見てください。応援よろしくお願いします。