故障前まではチーム3位の出場時間を記録し主力の1人として奮闘

バックスのジェイ・クラウダーが、負傷した脚の付け根の手術を実施したことがチームから発表された。復帰まで8週間かかると見られている。

33歳のクラウダーは、昨シーズン2月上旬にサンズからネッツへとトレードされると、直後にネッツからのトレードでバックスに加入した。しかし、トレード前に在籍していたサンズでは首脳陣の不和による移籍志願で開幕前からチームを離脱しており、バックスへの移籍前は公式戦の出場がなかった。クラウダーはこのブランクによる調整不足をカバーしきれず、昨季は平均18.9分出場に留まるなど消化不良に終わっていた。

しかし、オフシーズンにしっかりした準備をして迎えた今シーズンは、故障前まで9試合出場で平均26.7分出場、平均8.1得点、3.9リバウンドを記録。平均プレータイムではヤニス・アデトクンボ、デイミアン・リラードに次ぐチーム3位と、主力選手の1人として本来の実力を発揮していた。

特に今シーズンのバックスは、リーグ屈指の勝負強さを誇るスコアラーのリラードを大型トレードで獲得した代償として、傑出した守備力を誇るドリュー・ホリデーを放出。守備力のマイナス面を補う存在として、ガードからフォワードまで複数のポジションで堅実なディフェンスを見せるクラウダーは、スタッツに残らない貢献も大きいハードワーカーとして重宝されていた。

また、現在バックスは中心選手の1人であるクリス・ミドルトンが、コンディション不良によってプレータイムを制限している状態。本来なら平均30分はプレーするところが、ここまで平均20分以下となっている。この点でも、ポジションがかぶるクラウダーの存在は大きかった。

クラウダーの長期離脱を受け、今度はボビー・ポーティス、パット・カナートンらの出番が増えることが予想される。ここまでリーグ下位のディフェンスレーティングと、守備面で苦しんでいるバックスは、守備職人であるクラウダーの離脱によってさらなる苦境を迎えている。