八村塁

スモールラインナップの弱点を突く果敢な攻めで12得点

レイカーズはウォリアーズを相手に最初のプレシーズンゲームを戦った。レブロン・ジェームズとオースティン・リーブスは欠場となったが、ディアンジェロ・ラッセル、ゲイブ・ビンセント、ジャレッド・バンダービルト、アンソニー・デイビスとともに八村塁が先発で出場している。

試合開始から30秒が過ぎたところで八村は最初のアタックを仕掛ける。ポストアップからステフィン・カリーをフィジカルで押しのけて突破。これはヘルプに来たディフェンスに阻まれ決まらなかったが、最初のボールタッチから積極的な姿勢を示した。

最初の得点が生まれたのは開始7分。相手に得点を決められた後にすぐ走り出すと、スモールラインナップのウォリアーズをスピードで上回り、ラッセルのパスを受けるとそのままトップスピードでのレイアップを沈めた。第2クォーターに決めた得点もラッセルからのアシストによるもの。ラッセルが相手のプレッシャーに動じることなくボールをコントロールする間、八村は相手ディフェンスの視界から上手く外れてパスを引き出し、イージーダンクへと繋いだ。

さらなるインパクトを残したのは第2クォーター終盤、この日ウォリアーズで好調だったジョナサン・クミンガを相手にドライブを仕掛け、スピンムーブから体勢を崩しながらのジャンプシュートを決めるとともにバスケット・カウントも得た力強いプレーだ。

八村は7得点4リバウンドを記録した前半を経て、後半立ち上がりにもエンジン全開のプレーを披露。右コーナーからバンダービルトがドライブを仕掛けると、それにより空いたポジションにするりと入り込み、パスを引き出して3ポイントシュートを決めた。その1分後にはサイズのミスマッチを突くポストアップからのターンアラウンドジャンパーという『得意技』を決めてもいる。

それでも、この試合はあくまで『試運転』で、デイビスは13分しかプレーしなかったし、八村の出場も第3クォーター途中まで。レイカーズは108-128でウォリアーズに敗れたが、それぞれの選手が良いコンディションで始動を迎えたことが分かった時点で収穫はあった。

八村は21分のプレーで12得点7リバウンド1アシストを記録。身体のキレはすでに十分で、攻守に積極的な姿勢が目立った。レブロンとの夏を通したワークアウトの成果が出るのはこの先。キャリア5年目、楽しみなシーズンが始まろうとしている。