ジョエル・エンビード

「オリンピックは僕の目標であり、夢でもある」

ジョエル・エンビードがアメリカ代表を選択した。彼はカメルーンで生まれ育ったが、フランスとアメリカの国籍を保有しており、来年夏のパリオリンピックに出場する意向を示していたが、どのチームでプレーするかの決断を保留していた。

フランス代表は自国開催のオリンピックに向け、ボリス・ディアウGMを中心にエンビードを強く勧誘していたが、アメリカ代表のディレクターを務めるグラント・ヒルは、今夏のワールドカップでの失敗を受けて「エンビードを招集したい」と明言。直接、彼のところに出向いて話し合いの場を持っていた。

グラント・ヒルはコメントを発表した。「エンビードがアメリカ代表を求めたのは素晴らしい。これからの数カ月、来年のチームUSAを作るプロセスが楽しみだ」

エンビードは「僕はただ自分の決断が正しいか確認するために、すべての関係者と会った」と『ESPN』に答えている。「3つの選択肢はどれも好きだから、選ぶのは難しい。でもオリンピックは僕の目標であり、夢でもある。決め手は息子がアメリカ人であること。アーサーが生まれてから、すべての重要な決断は家族が基準となって下されてきた。フランス代表にも感謝したい。本当に難しい決断だったから」

ワールドカップでのアメリカ代表は若手中心で、才能には事欠かなかったがサイズのあるセンターによるリムプロテクト能力を欠いていた。明確な弱点を抱えたままタイトルを取るのは難しい。エンビードが加われば、ワールドカップのチームでも優勝は狙える。しかし次のオリンピックでは、エンビードだけでなく他のスーパースターも続々と集結しそうだ。

レブロン・ジェームズは複数のスター選手に「パリで一緒にプレーしよう」と持ち掛けており、その中にはステフィン・カリーとドレイモンド・グリーン、アンソニー・デイビス、ジェイソン・テイタムが含まれていると言われる。またバム・アデバヨのように、NBAのシーズン始動に際して直接「オリンピックでプレーしたい」と宣言した選手も多数いる。

来年の夏、我々はパリオリンピックでは『ドリームチーム』を目撃することになりそうだ。