クラブ創設時のメンバーである石川裕一氏をヘッドコーチに招聘

終盤までワイルドカード争いを繰り広げたものの、26勝34敗で惜しくもプレーオフを逃した山形ワイヴァンズ。2年連続でプレーオフ進出ができなかった結果を受けて、3シーズンにわたって指揮を執ったミオドラグ・ライコビッチヘッドコーチが退団し、ルーキー2人を含む9選手を獲得した。

最大の補強は、アジア特別枠でフォワードのルーズベルト・アダムスを獲得したことだろう。エースのジェームズ・ベルを本来のスモールフォワードで起用するためにも、彼のプレーは大きな鍵となる。バックコートの得点源だった田原隆徳と村上駿斗が退団したが、村上慎也(福島ファイヤーボンズから移籍)と白戸大聖(ライジングゼファーフクオカから移籍)という実績のある即戦力を獲得。また、特別指定選手も含めB2最多の14人のロスターでシーズンをスタートできるのはアドバンテージとなるはずだ。クラブ創設時のメンバーである石川裕一ヘッドコーチを招聘し、心機一転、上位を狙う。

ヘッドコーチが交代し、継続選手も多くないため、昨シーズンまでのスタイルを踏襲するとは考えにくい。新加入の外国籍選手が3ポイントシュートが打ててプレーエリアが広いことから、スペーシングを重要視したバスケを展開すると予想。これによってベルのドライブやピック&ロールもより有効になるだろう。バックコート陣のプレータイム争いにも注目だ。

所属選手一覧

『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』

※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。

村上慎也
創設以来9シーズンにわたって福島でプレーした看板選手が、今オフ新天地を求めて山形へ。持ち味のスピードで相手ディフェンスを翻弄し、昨シーズンは2桁得点が11試合で達成し、アシストも量産。走れる外国籍選手と共にスピーディーなバスケを牽引するには打ってつけのガードと言えるだろう。

【注目選手】

柳川龍之介
ロスター最長の在籍4シーズン目。加入直後の2シーズンはケガに泣かされ欠場が多かったが、昨シーズンは52試合に出場し、平均出場時間15分17秒とカムバックを果たした。試投数こそ多くないものの3ポイントシュートは高精度で、持ち味のドライブでもチームを盛り上げてくれるに違いない。

ジェームズ・ベル
昨シーズン初めて日本でプレーしたが、チームトップの平均16.5得点を挙げ、6.3リバウンド、4.3アシスト、1.1スティールとオールラウンドに活躍。20得点以上を挙げる試合も17試合あった。今シーズンはチームのエースとして期待されるだけでなく、リーグやチームに慣れたことでさらに無双する可能性も十分にある。

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