27得点13リバウンド「コーチもチームメートも僕に力を与えてくれた」
ワールドカップは沖縄だけでなく3カ国の共同開催で、フィリピンのマニラ、インドネシアのジャカルタでも同じく昨日に開幕を迎えた。ジャカルタでは、カナダvsフランスという優勝候補同士が激突。前半こそ一進一退の攻防となったが、第3クォーターにカナダが25-8と圧倒し、そのまま最後までペースを落とさず95-65と30点差の大勝を収めた。
シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは勝負を決めた第3クォーターの9本中6本成功を含む、19本中9本のフィールドゴールを決めて27得点、さらには13リバウンド6アシスト2スティールと大活躍。試合後の会見では第一声で「良い気分だ」とうれしそうに語った。
「最も重要なのは勝てたこと。初戦に勝てたことはものすごく大きい。まだやらなきゃいけないことはたくさんあるけど、まずは良いスタートを切ることができた」
自分の活躍については「良いプレーができたとは思うけど、勝てたことが僕はただうれしいんだ。だって、僕たちは試合に勝つためにここに来たんだからね。ここから勝った試合すべてで何のスタッツも残せなくても、僕は今日と同じように喜ぶよ」と、あくまでチームの勝利を優先する。
NBAとFIBAの国際大会ではルールに様々な違いがある。NBAプレーヤーにとってはその違いに順応するのが大事だが、シェイは気にしていない。「慣れるための時間は1カ月もあった。多少の違いはあるけど結局はバスケットボールだ。攻撃でも守備でも正しいプレーをするように意識して、それをより遂行できたチームが勝つ。それだけなんだ」
カナダの指揮官ジョルディ・フェルナンデスは「選手たちはチームの始動からここまですごく頑張ってくれた。一生懸命な姿勢が報われるのは良いことだ」と勝利を喜ぶ。「でも、私の仕事は選手たちを次の試合に向けて準備させること。私はワールドカップ、オリンピック、ユーロバスケット、NBAのプレーオフと様々な大会を経験してきたが、人生で最も重要な試合は『次の試合』なんだ」
ここまではカナダにとって、初戦で当たるフランスに勝つことがすべてだった。少なくともジャカルタラウンドにおいて『事実上の決勝戦』と見なされる試合に意識を集中させる必要があった。だからこそ、ここで気を抜かずに正しいメンタルで次に向かうことが大事になる。
「大きな1勝を挙げたけど、1勝は1勝だ」と指揮官は言う。「このような大会では往々にして逆境や困難から学んだチームが最終的に強くなる。ウチもいずれ逆境に見舞われる時が来るだろう。その時のために選手たちに準備をさせるのが私の仕事だ。ただ、心配はしていない。選手たちのバスケに取り組む姿勢や団結力を私は信頼している。まだ何も成し遂げていないが、自分たちが良いチームだと信じているし、一生懸命に頑張ってきた。その成果をここで見せて、自分たちが何者かを示したい」
カナダは27日にレバノンと、29日にラトビアと対戦する。