『オールジャパン2017』女子決勝はJX-ENEOSがインサイドの強みを生かし富士通を圧倒、21回目の優勝を飾る

2017/01/08
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=本永創太

間宮と渡嘉敷の代表インサイド陣が強みを発揮

『オールジャパン2017』女子の決勝は、JX-ENEOSサンフラワーズと富士通レッドウェーブの対戦となった。

立ち上がりは富士通が、町田瑠唯のパスワークからボールも足も回るバスケットを展開。インサイドでは長岡萌映子が攻守に奮闘して先行する。第1クォーター残り4分を切ったところで長岡が早くも7点目となる得点を挙げて、最初のタイムアウトをJX-ENEOSに取らせた。

それでも、このタイムアウトでトム・ホーバスヘッドコーチから「リラックスしよう」と言葉をかけられたJX-ENEOSの選手たちが立ち直り、ここから主導権を握る。カギとなったのはオフェンスリバウンドだ。間宮佑圭と渡嘉敷来夢の代表レギュラーの4番と5番がインサイドを支配。インサイドを支配したことで外からのシュートも思い切って打つことができ、内も外も思い切ったプレーができるようになった。

渡嘉敷の連続得点で逆転し、19-16で第1クォーターを終えると、第2クォーターは24-9とJX-ENEOSが圧倒し、一気に突き放す。

吉田亜沙美との2ガードとしてコートに立った藤岡麻菜美がドライブからのキックアウト、合わせでスピードのある攻撃を作り出し、司令塔としての役割を果たして流れを呼び込むと、渡嘉敷がダブルチームに遭いながらも粘り強くリバウンドからのシュートをねじ込み、間宮はペイントエリアの外で巧みにフリーになりミドルシュートを高確率で決め、宮澤夕貴も3ポイントシュートにこだわらずドライブで仕掛けてはミドルシュートを決めていく。

前半を終えて43-25、キャプテンの吉田は「藤岡が良い流れを作ってくれた」とルーキーを称えつつ、「ディフェンスからのブレイク、というJXのスタイルを貫き通せた」と勝利を引き寄せた展開を振り返る。

大差の展開でも主力を下げない『全力プレー』で盤石の勝利

後半も『女王』に緩みはなかった。ヘッドコーチのトム・ホーバスは、「20点差がついても30点差にしたかった。富士通は力のあるチームなので、選手たちには何度も『最後まで』と声をかけました」と言う。

実際、JX-ENEOSは大差を付けた展開であっても、主力メンバーのほとんどを出場させ続けた。渡嘉敷、間宮、宮澤は37分近いプレータイム。富士通も町田が40分フル出場、長岡と篠崎澪も37分プレーして必死に食い下がるも、JX-ENEOSは最後までペースを落とさず約20点のリードをキープ。83-61の残り約2分でようやく控えメンバーをコートに送り出す『全力プレー』だった。

最終スコア91-67でJX-ENEOSが勝利。富士通の28本に対しJX-ENEOSは59本(うちオフェンスリバウンド26本)と、リバウンドの差が際立った。

完敗を喫した富士通だが、小滝道仁ヘッドコーチは相手の強さを称えながらも、来るべき再戦でのリベンジを誓った。「JXは去年よりも強くなっている。ただ、背中は遠いけど追えない背中ではないと思っています。今日は完敗かもしれないけど、私はを自信を持って選手たちをコートに送り出している。絶対に倒せると思っています」

これでオールジャパン女子は幕を閉じた。結果的に4連覇を決めたJX-ENEOSの強さがあらためて際立つ大会となった。