「NBAではみんながやっている。ワインを嗜むのと同じことなんだ」
今年の4月、選手会との話し合いの末、NBAは今シーズンから適用される新しい労使協定で合意したことを発表した。その中で新しく決まったことの1つに、禁止薬物リストからマリファナが除外された点がある。この結果、NBA選手たちはマリファナの使用が明らかになっても罰則を課せられていない。
日本の尺度で見ると、これは大きな驚きではあるが、一方でアメリカ社会においてマリファナはすでにケガの痛み緩和など医療目的としての使用は一般的だ。また、一部の州では嗜好用での所持も合法化されている。
こういった背景を考えるとNBAがマリファナに関する検査を実施しなくなったことも自然な流れかもしれない。そしてサンズのケビン・デュラントは、この変更を強く推し進めた1人であることがわかった。
先日、デュラントは『CNBC』と『Boadroom』が開催したスポーツビジネスカンファレンスのGame Planに登壇。その席でアダム・シルバーコミッショナーと、マリファナ使用について話したことを明かした。
「実際、(シルバーに)連絡をしてマリファナを禁止薬物リストから外すことを提唱した。マリファナの使用はアメリカ国内、そして世界中で広まっているように感じている。これによって、マリファナに対する周囲の見方は、以前に比べるとネガティブではなくなってきている」
そして、コミッショナーとの会談はスムーズに進んだと振り返っている。「彼も僕がこの点について話したいことを嗅ぎつけていた。だから、僕たちは多くを語る必要はなかった。NBAではみんながやっている。ワインを嗜むのと同じことなんだ」
日本人からすると、デュラントの意見は過激なものと見えるかもしれない。だが、アメリカ社会においては、1つの考えとして普通に受け入れられるものだ。