ラメロ・ボール

5年2億6000万ドルの契約延長に合意「素晴らしい選択だった」

「難しい決断じゃなかった。ここに来てからずっと、生活は悪くなかったからね。それに対してバスケの面ではあまり上手くいっていない。人生は楽しく生きるべきだと思っていて、シャーロットではそれができている。僕にとっては素晴らしい選択だった」

ラメロ・ボールはホーネッツとの契約延長会見の冒頭でそう話した。2020年のNBAドラフト1巡目3位指名を受けてホーネッツに加わり、3シーズンが過ぎた。個人としては素晴らしいパフォーマンスを見せているが、昨シーズンは右足首の亀裂骨折で36試合に出場しただけで2月に終わってしまった。

ホーネッツは最初の2年はプレーイン・トーナメントで敗退、3年目は23勝しか挙げられず低迷しており、「あまり上手くいっていない」のは確かだ。それでも5年最大2億6000万ドル(約350億円)のマックス契約を提示し、合意に至った。ミッチ・カプチャックGMは「我々はプロセスを急かそうとはしていないし、遅らせたいわけでもない。着々とチームを作っていく。プレーオフを狙えるチームまであと少し。そのチームの今後の核となるのがラメロで、この1年は挫折を味わったが、今後もっともっと成長するのが明らかな彼が契約延長に応じたことはエキサイティングだ」と語る。

結果は出ていないが、正しいステップを踏んでいるとラメロも感じている。「僕たちはみんな一緒に成長している。正しい道を進み、良いポジションにいると思う。自分の役割は確実に増えているし、僕としては毎日成長しつつ、チームの全員を巻き込んでいこうとしている」

21歳の若さにして大金を得ると同時に名実ともにチームを引っ張る立場となり、勝敗への責任も重くなる。「そのプレッシャーが重荷になるのではないか」との質問に、ラメロは微笑みを浮かべながら「僕はそうは考えない」と答えた。「父がいつも言っていたけど、プレッシャーとは今日の食事がない、今夜寝る場所がない時に感じること。僕はそういう心配をする必要がなく、ただ良いプレーができるかどうかを考えればいいんだから恵まれているよ」

足首を手術したのは3月1日。新シーズン開幕は何の問題もなく迎えられる。「ケガをした悔しさは今もあるけど、それはコートに戻って自分の好きなことをやるモチベーションになっている。ドクターからはもう大丈夫と言われているから、これから練習で少しずつコンディションを取り戻すよ」とラメロは言う。

逮捕されて昨シーズンを全休したマイルズ・ブリッジズの復帰も彼にとっては大きな喜びだ。「そこには、チームで一番親しい友人とプレーのタイミングを合わせることも含んでいる。MB(ブリッジズ)が戻って来て、チームはすごく良い雰囲気なんだ。チャンスを最大限に生かすつもりだよ」

NBAで成功する条件を問われると「一番は、自分らしさをしっかり持つこと」とラメロは言った。「僕は何をするにしても勝たなきゃ気が済まない性格だから、トップを目指してプレーするし、その始まりがプレーオフ進出だと思っている。常にベストを尽くして前進していきたい」