ヤニス・アデトクンボ

来年のパリオリンピックまで参加すれば3年連続の代表活動に

ヤニス・アデトクンボは先日、左膝の違和感が長引くために軟骨を取り除く手術を受けた。

バックスで10年間プレーするうちに身体能力もスキルも大幅に向上したアデトクンボは、NBAを代表するスター選手へと成長し、2020-21シーズンにはNBA優勝を勝ち取っている。その彼もケガには勝てない。昨シーズンは左膝のケガで数試合を欠場し、プレーオフでは初戦で腰を強打し、第2戦を欠場。本調子を取り戻せないままヒート相手に1勝4敗のアップセットを食らってシーズンを終えている。

今回のアデトクンボの手術は、バックスの新たな指揮官エイドリアン・グリフィンが明かしたもの。「すべて順調に行けば、トレーニングキャンプには間に合う」とグリフィンは問題がないことを強調している。

バックスのトレーニングキャンプ開始は9月後半の予定。問題はワールドカップを控えるギリシャ代表だ。絶対的なエースであるアデトクンボだが、今回の代表参加はまだ決まっていない。手術の影響で今回は代表参加を回避する可能性もある。

アデトクンボは代表でプレーすることを重視しており、2019年のワールドカップ、昨年のユーロバスケットに出場している。手術をしたと言ってもオフシーズンにクリーンアップの手術を受けるのは一般的なもので、アデトクンボは今はナイキのイベントで中国を訪れており、動けていないわけではない。

それでも、NBAのシーズンに備えて代表活動を辞退する選手は少なくない。今回は特に、1年後にオリンピックが控えているという事情もある。去年のユーロバスケットに今年のワールドカップ、そしてパリオリンピックに参加すれば3年連続の代表活動ということになり、どこかで身体のメンテナンスに注力するという決断を下してもおかしくはない。

ただ、2019年のワールドカップに参加すること自体が、アデトクンボの代表への強い気持ちの表れだった。2019年大会は2次リーグ敗退、ユーロバスケットでも準々決勝でドイツに敗れており、借りを返す機会を無駄にしたくはないだろう。ハードな日程にはなるが、アデトクンボが今回も代表参加の決断を下すことに期待したい。