クリス・ポール

サンズではディアンドレ・エイトンの成長に大きく寄与

ウォリアーズは今オフ、フリーエージェントになっていたドレイモンド・グリーンと4年の再契約を締結。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソンとの『ビッグ3』を維持すると共に、若手のジョーダン・プールを放出し、クリス・ポールを獲得した。

NBA史上に残る名ポイントガードのポールだが、年齢は38歳と大ベテランで、なおかつウォリアーズの顔であるカリーとポシジョンが被る。『ビッグ3』がともに30代のウォリアーズがキャリア晩年のベテランを獲得したことに懐疑的な見方も出てきているが、グリーンはポールの獲得に大賛成で、若手の育成において大きな存在になると主張する。

ポール・ジョージのポッドキャスト番組『Podcast P』に出演したグリーンは「クリス・ポールはジョナサン・クミンガの才能を開花させてくれると思う。CP(ポール)は若手の成長に対し、素晴らしい仕事をしてくれている。CPがフェニックスに来る前、ディアンドレ・エイトンは大きな期待外れと見られていて、みんな彼がどんな選手になるのか分からなかった。それが突如として、彼はオールスターレベルの選手になったんだ」

2021年ドラフト全体7位指名のクミンガは今シーズンに67試合出場し、平均20.8分の出場で9.9得点、3.4リバウンドを記録した。20歳であることを考慮すると及第点のパフォーマンスと言えるが、安定感に欠ける部分は大きく、プレーオフでは平均6.1分のプレータイムに留まったように大舞台では戦力と見られていなかった。

ウォリアーズは2020年にドラフト全体2位指名でビッグマンのジェームズ・ワイズマンを獲得するも、伸び悩んだ結果、昨シーズンの途中にトレードでピストンズに放出した。その後、ワイズマンは新天地で出場機会を得ると平均12.7得点、8.1リバウンドと成長した姿を見せている。

王座奪還にはベンチメンバーの底上げが不可欠で、そのためにはワイズマンと同じ失敗はなんとしても避け、クミンガを一本立ちさせる必要がある。そしてグリーンは、ポールがクミンガを正しい方向に導いてくれると確信している。「ポールの存在はクミンガの才能開花にとって間違いなく大きい。ポールはずっと素晴らしい若手の指南役であり続けている。クミンガが学んでくれることが楽しみだ。ポールは若手育成において、俺が信頼している1人なんだ」

グリーンの期待に応え、ポールとクミンガの師弟コンビがウォリアーズのセカンドユニットをどこまでレベルアップさせることができるか。それは新シーズンのウォリアーズの命運を左右する大きな要素となる。