女子日本代表

生命線の長距離砲を爆発させ、第3クォーターを30-7と圧倒

バスケットボール女子日本代表がデンマーク代表との『三井不動産カップ2023(高崎大会)』第2戦に臨んだ。初戦は100点ゲームの完勝を収めたが、第2戦は思わぬ苦戦を強いられた。

先発は馬瓜ステファニー、髙田真希、山本麻衣、林咲希、赤穂ひまわりの5人。初戦では32-6のロケットスタートを決めた日本だったが、コミュニケーションミスからいきなり3ポイントシュートを射抜かれ、ターンオーバーから速攻を許すなどこの日はなかなかペースがつかめない。

また、初戦はトランジションから積極的に3ポイントシュートを放ち、リズム良く得点を重ねていったが、デンマークの素早い戻りの前に速攻を繰り出せず重たい展開が続いた。その結果、ノーマークを作っても生命線である3ポイントシュートが決まらず、追いかける展開が続くことに。そして、トランジションから3ポイントシュートを決められるなど、日本がやりたいバスケを展開され、17-21とビハインドを背負って第1クォーターを終えた。

第2クォーターに入ると、本橋菜子の3ポイントシュート成功から7-0のランで逆転に成功するも苦戦は続く。伸び伸びとプレーするデンマークは積極的に放つ長距離砲の精度が落ちず、前半の3ポイントシュート成功率は日本を上回る43.8%を記録した(日本28.6%)。また、日本のローテーションの隙を突き、ミスマッチからインサイドで加点するなど、試合巧者な部分も見せた。こうしてリズムになかなか乗れなかった日本は38-39で前半を終えた。

それでも後半に入ると、ここまで当たっていなかった3ポイントシュートについに当たりが来始め、日本が本来の姿を取り戻す。林、赤穂、馬瓜の連続3ポイントシュートが決まり早々に逆転。その後もキックアウトから確実にノーマークの3ポイントシュートを決めていくと、馬瓜の4点プレーも飛び出した。

ここまで余裕を持ってプレーしていたデンマークだったが、日本の3ポイントシュート攻勢を止め切れなくなったことで余裕がなくなると、守りどころを失い、オフェンスもリズムがなくなったことで失速していった。こうして完全に流れをつかんだ日本は、自らのスティールから速攻を繰り出し、3点プレーを完成させた林の得点で締め、30-7のビッグクォーターを作り上げた。

一気に試合を決めた日本は、その後も付け入る隙を与えずに最終スコア87-63で勝利した。日本はともに5本の3ポイントシュートを沈めた山本と林、オールラウンドな活躍が目立った馬瓜の3人がチームトップの18得点を記録した。前半は28.6%だった3ポイントシュート成功率は、最終的に37.8%まで復調し、あらためて日本の生命線であることが証明された。