ポール・ジョージの見解「チームは未来を担う選手のための決断をするべきだ」
今シーズンも22勝60敗に終わるなど、ロケッツは3シーズン続けてリーグ下位に低迷とチームの刷新がうまくいっていない。しかし、サラリーキャップには大きなゆとりがあり、フリーエージェント市場で積極的な補強を行うと見られている。そのなかでも目玉選手として注目されているのがジェームズ・ハーデンだ。
ハーデンは2012-13シーズンから2020-21シーズン途中までロケッツに在籍。その後、ネッツを経て、昨シーズン途中からセブンティシクサーズでプレーし、今シーズンは試合平均21.0得点、10.7アシスト、6.1リバウンドを記録。33歳とベテランの域に入ったが、まだまだリーグを代表するトップ選手の力をキープしている。
もし、ハーデンがロケッツに復帰した場合、大きな戦力アップになることは間違いない。また、自ら得点を取るだけでなく、非凡なアシスト能力を誇る彼がいることで、若手フォワードやビッグマンたちがプレーしやすくなる相乗効果も期待できる。
ただ、一方で世代交代を図っているロケッツにおいて、ベテランのハーデンが復帰することで、現在のエースである21歳のジェイレン・グリーンとの共存がうまくいくのか懐疑的な見方もある。クリッパーズのポール・ジョージも同じ考えを持つ選手の1人で、グリーンが出演した自身のポッドキャスト番組でこのように語っている。
「現時点において、僕はハーデンには復帰してほしくない。(グリーンに対し)君がヒューストンのキングだ。チームは未来を担う選手のための決断をするべき。ダブルチーム、トリプルチームを受けるなど毎回ターゲットにされて、それを乗り越えていかないといけない。ジェームズのようにボールを長い時間持つ選手と一緒になった場合、少し君の成長の妨げになるだろうね」
2021年ドラフト全体2位指名のグリーンは、プロ2年目の今シーズンに76試合に出場し、平均22.1得点、3.7アシスト、3️.2リバウンドを記録するなど、1年目から着実に成長の跡を見せている。ハーデン加入の噂に関してグリーンは「助けになることもあれば、マイナスになることもある。ハーデンとは加入の噂について話したことはないよ」と語っている。
ちなみにハーデン以外のロケッツのターゲットについて『The Athletic』のケリー・イコ記者はブルック・ロペス、ディロン・ブルックス、キャム・ジョンソン、オースティン・リーブスらの名前を挙げている。ハーデンに加え、彼らの動向も興味深いところだ。