ジミー・バトラー

テイタムは終盤に痛恨の連続ターンオーバー

NBAプレーオフ、セルティックスvsヒートの東カンファレンスファイナル第1戦。後半に守備のギアを上げ、第3クォーターを46-25と圧倒したヒートが最後まで逆転を許さず、123-116で勝利した。

序盤は拮抗し、第1クォーターのラストポゼッションをデリック・ホワイトのディープスリーで締めたセルティックスが30-28わずかにリードした。第2クォーターに入ると、タッチが好調なカイル・ラウリーに連続得点を許すも、前半だけで10アシストを記録したマーカス・スマートが巧みなゲームメークを見せ、ジェイソン・テイタムやジェイレン・ブラウンらダブルエースも確実に得点を積み重ねることで主導権を奪った。また、ロバート・ウィリアムズ三世がオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを獲得しインサイドの攻防で上回ると、トランジションも機能し、約3分間で15-3と走って66-57で前半を終えた。

だが後半に入ると、ディフェンスを締め直したヒートの逆襲が始まる。マークマンを一人で守りつつ、ヘルプマンも目を光らせたことでインサイドの失点を防ぐと、パスカットからの速攻が面白いように決まっていく。マックス・ストゥルース、ケビン・ラブが3ポイントシュートを沈めて9-0と走り、開始3分半で同点に追いついた。その後、リードチェンジが続いたが、終盤にジミー・バトラーが9連続得点を挙げて流れを渡さず、ストゥルースの3ポイントシュートで締めたヒートがこのクォーターを46-25と圧倒し、12点をリードして最終クォーターへ突入した。

その後、0-7と走られ、一気に5点差に迫られたヒートだったが、ケイレブ・マーティンの3ポイントシュートで悪い流れを断ち切ると、常に2ポゼッション以上のリードをキープし続けた。そして、クラッチタイムのエースのパフォーマンスが勝負を分けた。テイタムはこの試合で30得点を挙げたが、残り3分を切った場面から3ポゼッション連続でターンオーバーを喫した。一方、バトラーはそのテイタムのパスをスティールすれば、マーティンの長距離砲をアシストし自身が先頭に立ってチームを引っ張った。そして、7点リードで迎えた残り1分3秒には、ショットクロックがわずかな場面でタフな3ポイントシュートをねじ込み、勝負を決定づけるビッグショットでヒートに勝利をもたらした。

ヒートはバトラーが35得点5リバウンド7アシスト6スティールと攻守両面で活躍し、バム・アデバヨが20得点で続いた。また4人が15得点を挙げるなどバランスも良く、チームの3ポイントシュート成功率は51.6%と最後までシュート確率が落ちなかった。