パトリックヘッドコーチ「しっかりフルスピードで戦って勝利できました」
4月29日、千葉ジェッツとアルバルク東京の東地区上位対決が行われた。
序盤、吉井裕鷹が内外問わず7得点を挙げたA東京が先行すると、ジャスティン・コブスが1on1から得意のミドルシュートで加勢し、開始5分半で4点のリードを得る。残り4分に、クリストファー・スミスの連続得点で千葉Jに逆転されるも、セバスチャン・サイズがセカンドチャンスから得点を挙げて2ポゼッション以上のリードを許さない。
第2クォーターはお互いに得点を決め合うシーソーゲームが続いたが、前半のオフィシャルタイムアウト明け、千葉Jは富樫勇樹が3ポイントシュートを決めて2ポゼッションをリードすると、ギャビン・エドワーズのスティールから西村文男のトランジションスリーも飛び出し主導権を握った。その後も、堅い守備からA東京のターンオーバーやミスショットを誘発してポゼッションを得ると、ヴィック・ローやジョン・ムーニーのダンクに繋げるなど4分間で12-0のランに成功し、千葉Jが12点をリードして試合を折り返した。
第3クォーター、千葉Jは積極的なオフェンスリバウンドから得たセカンドチャンスをモノにしてリードを拡大していくと、開始4分に原修太が3ポイントシュートを沈めて15点差に。その後は両チームともピック&ロールを起点としたオフェンスを仕掛けて得点を積み重ね、千葉Jが13点リードで最終クォーターへ。
第4クォーターに入ると、ザック・バランスキーのフローターやライアン・ロシターの速攻などペイントからの得点を増やして開始2分弱で9点差まで迫る。残り8分20秒に千葉Jが取ったタイムアウト明けにも、コブスが1on1からミドルシュートを決めて勢いを増すと、サイズがローポストからバスケット・カウントに成功し、8-0のランで2ポゼッション差まで詰め寄った。
A東京のインサイド陣を抑え切れず追い上げられた千葉Jだったが、縦へのドライブを強調し悪い流れを払拭。そして、インサイドで気を吐いていたムーニーがスミスのキックアウトを受けてオープンスリーに成功し、ギャビン・エドワーズがムーニーとの合わせから得点を挙げてリードを拡大し、89-75で勝利した。
船橋アリーナで今シーズン最多となる4,555人の前で勝利をつかんだ千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチは、次のように試合を振り返る。「今日の試合は、(順位に)意味がない試合だけど意味がある試合だと話しました。しっかりフルスピードで戦って勝利できましたが、もう少し若い選手も使った方が良いなと思います。明日、リーグ記録の52勝目を取れるように頑張ります」
敗れたはしたものの、第4クォーターに粘り強さも見せたA東京のデイニアス・アドマイティスヘッドコーチは、前半のミスを悔やみながら明日に向けてこう話す。「千葉さんはフィジカルなチームスタイルで、第1クォーターに24失点を許し、前半でターンオーバーも9本してしまいました。チーム全体で集中力が足りなかった部分があったので、集中力を40分間保って、自分たちのプレーをすることが明日は大事になります」
千葉Jは今日の勝利で51勝6敗とし、2018-19シーズンに記録したシーズン最多勝利まであと1勝に迫った。