バトラーが語る、ウルブズ時代の「俺がいなきゃ勝てないんだろ!」発言の真相

2018/12/12
NBA&海外
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ジミー・バトラー

写真=Getty Images

「自分に火を点けなければ、何事も起こらなかった」

先月ティンバーウルブズからセブンティシクサーズにトレードされたジミー・バトラーは、すでに新天地にフィットし、チームも東カンファレンス3位に順位を上げた。

そのバトラーが、チームメートであるJJ・レディックのポッドキャスト番組に出演し、シーズン開幕前ウルブズの練習に参加した際に取った『問題行動』の真相を語った。

10月10日、バトラーはウルブズの練習に参加した。その時にサードチームの一員として先発チームを圧倒し、指揮官のトム・シボドーやチームメートに攻撃的な言葉を浴びせ、スコット・レイデンGMには「俺が必要なんだろ。俺がいなきゃ勝てないんだろ!」と、罵声を浴びせたと報じられた。

そして、その日の練習後、『ESPN』のインタビューで『問題行動』について質問されたバトラーは、「報道されている大半が事実」と認めた。だが、その上で「僕はしばらく大好きなバスケットボールをプレーしていなかった。それで感情的になってしまっていた。ある瞬間、感情が表に出てしまったんだ。決して正しい行動だったとは思っていない。でも、競い合っている時に自分を抑制することはできない。それが、ありのままの自分なんだ」と釈明した。

この一件により、あくまでもシーズン開幕前のトレードを球団に強要している自分本位な選手、というイメージがついてしまった。ただバトラー本人は、周囲からの評価を全く気にせず、開幕後もしばらくはウルブズのために全力を尽くし続けた。

バトラーは、番組内でトレードの希望を球団に伝えたのはトレーニングキャンプよりずっと前だったこと、それからブルズ時代からの恩師シボドーに自分の気持ちを伝えるのが辛かったと告白した。どの道トレードされることは分かっていたため、バトラーはチームの練習には参加せず、自主トレーニングを続けていた。そして、一連の行動の真相をレディックから聞かれ、その時コートで起こったことを、話し始めた。

「(ESPNとの)インタビューは、収録された3週間前に決まっていたもので、その時の状況を話すはずだった。だから自分は球団のオフィスに行って、マネージメントや、シブ(シボドーの愛称)たちと話していたんだ。そうしたら、スタッフたちから『練習した方が良いんじゃないか?』と言われてね。俺は、『シブ、自分がなんのために練習するんです?俺をトレードするんでしょ?』という感じて受け答えしていた。どっちにしてもトレードされるわけだし、球団からもトレード成立は近いと言われていたし、練習に参加して翌日にトレードされることの意味が理解できなかった」

「本当に、ただ(ウルブズのマネージメントと)話していただけなんだ。そうしたら、ある人物が『練習するんだ』と言ってきてね。大人から大人に何かをしろなんて言われたら、そこで問題が生じる。その瞬間、マッチに火が点けられた。ただ、まだ何も燃えていない状態だった。ただ、マッチを擦っただけの状態。だから俺は、こう言ったんだよ。『練習する時は、自分で決めてやるよ。今日練習するかは分からない』とね。それでも『練習するんだ』と言われて、彼は火が点いたマッチを自分に近づけてきた。だから、『一つだけ言わせてくれ。もし俺が今日の練習に参加するのなら、セカンドグループと一緒にやる』と伝えたんだ。でも彼は、『いいや、君は先発に加わって練習するんだ』と言うから、火が点いてしまった。それで、俺はサードチームと一緒にやるとなった。周りには、絶対に良い考えだとは思わないと伝えたんだ。コートに立てば、自分の主張が正しいことを証明しようとするからね。その人物が自分に火を点けなければ、何事も起こらなかった」

「シブには、身体が動くかどうかやってみると話して、反復練習に参加して、練習の最後に実戦形式になった。あとは伝えられている通りで、俺たちが勝った。俺はとにかく、ものを言い続けたさ。俺はいつだって、練習中は誰も自分には勝てないとか、誰も自分をガード出来ないとか言うからね。ただ、その時は普段と状況が異なった。普段とは異なるチームでプレーに加わったし、オーナーやマネージメントが見ていたことも、悪い方向にはたらいてしまった」

またバトラーは、この時の実戦練習中にシュートを1本しか放っていないことも明かした。「シュートは1本しか打たなかった。確かに相手を圧倒したけれど、シュートは1本だけで、アシスト、スティール、ブロックを決めたんだ」

紆余曲折を経て、バトラーのトレードは11月に成立した。今はシクサーズでの環境に満足し、シーズンに集中できている。彼の言動にも問題がなかったわけではないが、良くも悪くも、自分に正直な人間なのだろう。それが、バトラーの魅力でもある。