シーズンで301本の3ポイントシュート成功はNBA歴代6番目の数字
ウォリアーズにとってレギュラーシーズン最終戦でのプレーオフ確定は遅すぎたのかもしれないが、そのトレイルブレイザーズ戦では完璧な試合運びで目標を達成した。
クレイ・トンプソンはNBA史上3人目となるシーズン300本の3ポイントシュート成功を最初の5分間で、しかも6本中5本を決める早業で達成。第1クォーターでクレイが17得点、ジョーダン・プールが12得点を挙げ、チームとしては3ポイントシュート18本中12本成功、フィールドゴール20本成功のうち18本にアシストが付き、ターンオーバーはわずか1と、完璧な12分間で55-27と大差を付け、この時点で勝負をほぼ決めてしまった。
前半を終えた時点でリードは31点。これをさらに広げた第3クォーター途中で主力を下げる余裕の試合ぶりで、157-101で勝利した。
クレイ・トンプソンは22分の出場で20得点を記録。3ポイントシュートは6本を決め、シーズンの成功数を301とした。これはリーグトップの数字で、2位のバディ・ヒールド(ペイサーズ)の288本、3位で『スプラッシュ・ブラザーズ』の相棒ステフ・カリーの273本を大きく上回る。
1シーズンでの3ポイントシュート成功数で、クレイの決めた301本はNBA歴代で6番目の数字。それより上の記録を4つ持つ相棒のステフが歴代最多の402本を決めた2015-16シーズンに、クレイも自己最多の276本を決めているが、33歳となった今シーズンに自己記録を大幅に塗り替えた。
「3ポイントシュート王はイカしてるね」と、試合後のクレイは上機嫌だった。「これまでできなかったことを成し遂げられたのは、ここ数年で僕が努力してきた証だ。ケガだったり勝てなかったり悪い時期もあったけど、すべてが美しく変わったように思う。僕はいつも自分で高い目標を立ててクリアしてきた。みんなは『できない』と思うかもしれないけど、多くのことは実現させてきたんだ」
これでウォリアーズは44勝38敗、6位でレギュラーシーズンを終えた。プレーオフのファーストラウンドではキングスと対戦する。ウォリアーズにとっては同じ北カリフォルニアのチームで、ヘッドコーチのマイク・ブラウンは旧友であり、ハリソン・バーンズがプレーする馴染みの深いチームだ。
クレイは「プレーインに回らなくて済んで良かった」と笑顔を見せた。相手がキングスであることについては「僕はNBAでの長い経験から、どこと対戦したいという思いは持たないようになった。目の前に来た相手と対戦する、そういう考え方を持たなければ成功できないんだ」と言いながらも、「キングスのファンは久しぶりのプレーオフに大喜びしているだろうね。NBAにとっても、北カリフォルニアにとっても素晴らしいことだ。移動が少なくて済むのも正直助かるしね」
西カンファレンスの最終戦は各地で波乱続きだった。ティンバーウルブズはチームメートを殴ったルディ・ゴベアを試合から外し、クリッパーズでもボーンズ・ハイランドがメイソン・プラムリーに突っかかり一触即発となった。ウォリアーズはそんな喧騒とは無縁で、ここ10試合で8勝目を挙げ、ケガ人も出さず、主力も控えもそれぞれ活躍し、クレイは個人記録を打ち立ててプレーオフへと弾みをつけた。