後半にリードを縮められるも、原のディフェンスと富樫の長距離砲で立て直す

4月5日、千葉ジェッツ(東地区1位)と群馬クレインサンダーズ(東地区4位)の同地区対決が行われ、群馬のターンオーバーから17点を重ねた千葉Jが89-81で勝利。地区優勝マジックを7へ縮めた。

試合は序盤からお互いに一歩も譲らない点の取り合いとなったが、千葉Jが持ち味である堅守で群馬のターンオーバーを誘発させて得点に繋げ、21-20とリードして第1クォーターを終える。

第2クォーターは、千葉Jのアウトサイドシュートが炸裂。このクォーターだけで8得点を記録したヴィック・ローを中心に得点を重ね、残り2分、原修太のプッシュからクリストファー・スミスの速攻が決まると点差は2桁に開いた。その後も千葉Jはタフなディフェンスで群馬にイージーシュートを許さず、47-39とリードを守って試合を折り返した。

第3クォーター、千葉Jは富樫の3ポイントシュートとジョン・ムーニーのフローターで、開始2分でこの日最大の13点のリードに成功する。途中、並里成を起点とする群馬のオフェンスに手を焼き、失点やファウルを連発するも、高さとフィジカルで優位なローや原修太が並里のマークにつき、並里の足を止めることに成功。クォーター終盤にはスミスがスティールからダンクを成功させて、9点リードで最終クォーターへ突入した。

第4クォーターは、オフェンスリバウンドを奪うもイージーショットを決め切れずリードを広げられない時間が続き、並里や菅原暉を起点でリードを=点まで縮められる。しかし、オフィシャルタイムアウト明けに富樫がこの日5本目となる3ポイントシュートを沈めて悪い流れを断ち切ると、残り1分55秒、原が強気なアタックからフリースローを獲得。原がこれを2本沈めて12点差にして勝負を決めた。

そして、勝利した千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチは、群馬の流れを断ち切った原のディフェンスの評価と意気込みを語った。「今日は結構ハードな試合でした。後半、並里やパーカーが得点を取った時に、原がマークについて守ってくれました。大切なのはけが人が多い中でも一つひとつ勝利していくことです。あと12試合で最後までケガ人を出すことなく頑張っていきたいと思います」

群馬はトランジションオフェンスの主軸を担うトレイ・ジョーンズが不在の中でも、ファストブレイクポイントを後半だけで10点積み上げて反撃した。また、水野宏太ヘッドコーチは「ジョーンズ選手がいないので、無理をせずポゼッションを大切にしました」と説明。トランジションだけでなくハーフコートバスケットも重要し、オフボールでの動きを活発にしたオフェンスを展開し得点を重ねた。