渡邉亜弥 渡嘉敷来夢

ENEOSは2018-19シーズンぶりの女王へ突っ走ることができるか

3月28日、Wリーグは4月1日から始まる『第24回Wリーグ プレーオフ』のセミクォーターファイナルとクォーターファイナルに向けた公式リモート会見を実施。2日目のクォーターファイナルから登場するENEOSサンフラワーズ(レギュラーシーズン4位)と三菱電機コアラーズ(同3位)からはキャプテンの渡嘉敷来夢と渡邉亜弥が登壇した。

ENEOSは主力選手が欠場した影響で苦しい立ち上がりとなったが、1月中旬のデンソーアイリス(レギュラーシーズン1位)戦から最終戦まで負けなしと、破竹の勢いで勝ち続けてレギュラーシーズンを20勝6敗で終えた。渡嘉敷も「開幕から試合を重ねるごとに、選手とチームが成長できたと感じています」と、手応えを得ている。

好調をキープして臨むプレーオフでは、富士通レッドウェーブ(レギュラーシーズン5位)と日立ハイテククーガーズ(同8位)の勝者と対戦する。自身初というクォーターファイナルからの出場について、渡嘉敷は「土曜から試合をして雰囲気に慣れているチームと戦うことは不利だと思いますが、しっかり準備して戦うだけだと思っています」とコメントした。

また、渡嘉敷は2018-19シーズンぶりのプレーオフ優勝に向けたキーマンに星杏璃を挙げた。星は今シーズンの開幕会見でも渡嘉敷から注目選手として名前を出され、レギュラーシーズンでは平均12.6得点(リーグ11位)、3ポイントシュート成功率43.8%(リーグ2位)、1.7スティール(リーグ8位)と活躍を見せた。その星について渡嘉敷は、「若くて勢いのある選手なので、このままシーズンが終わるまで突っ走ってもらいたい」と期待を寄せている。

初のシード出場など懸念点はあるものの、シーズン終盤から得た勝ち癖を持ってプレーオフへ挑むENEOSの渡嘉敷は頼もしい言葉で優勝を誓った。「勝ちます。当たったチームと戦って勝ちます」

ENEOSはクォーターファイナルを勝利すれば、4月8日から始まるセミファイナルでデンソーと対戦する。

三菱電機は堅守速攻を軸とする『コアラーズバスケット』を発揮できるか

三菱電機は昨シーズンの7位から3位と成長を感じるレギュラーシーズンを過ごした。しかし、渡邉は「少し運が回って来たのかなと思う」と冷静に話し、次のように続けた。「レギュラーシーズンでの3位は、例年と比べるとすごく良い形で終われていると思います。シーズンを通して少しずつ形になってきたと感じているので、プラスにとらえることができています」

三菱電機は、レギュラーシーズンの2試合目でシャンソン化粧品シャンソンVマジックに黒星を喫して以降、持ち味であるディフェンスを武器に18連勝を記録。3月に上位のトヨタ自動車アンテロープス(レギュラーシーズン2位)とデンソーに敗れるも、しっかり立て直して3連勝でレギュラーシーズンを終えた。また、ディフェンスだけでなく、アシスト王の渡邉(平均7.7アシスト)を中心としたテンポの良いオフェンスにも磨きがかかった。特にセンターの西岡里紗は平均16.3得点(リーグ4位)を記録するなど、存在感を増している。

渡邉はその西岡に加え、チームのリバウンドリーダーの小菅由香と、3ポイントシュートとドライブを得意とする根本葉瑠乃がプレーオフのキーマンだと話し、「この3人が爆発したら、チームは勝ちます」と信頼を寄せている。「一発勝負っていうのは毎年分かっていることです。勢いに乗って最後の0秒まで自分たちのバスケをできるチームが勝つと思うので、しっかり『コアラーズバスケット』を出したいと思います」

三菱電機はクォーターファイナルを勝利すれば、8日から始まるセミファイナルでトヨタ自動車と対戦する。